感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2011年03月25日
「ザ・キャラクター」
この戯曲がもつコトバをどこまで理解できているだろうか。
問題は、このマドロミという存在だ。
私たちははじめ、マドロミとともに「俤」の中の「弟」を探そうと書道教室にするりと入り込む。
そして、探るために、自分の言葉でこの集団の狂気を増長させていくにつれて、あることを知る。
弟は、...続きを読む地下鉄サリン事件(そう言い切ろう)の犯人であった、と。
書道教室に騙されていた、殺された、被害者の家族という立場から、
結局最後に気がついてみれば自分は加害者の身内であり、
また、自分さえあの事件を増長させていった人間の一人へ。
私たちは、間違いなくつきつけられている。
お前は、まだ目を覚ましたくないのか?
まだ、それでもまどろんでいる気なのか?
批判するその言葉、慰めのその言葉一つ、すべてに責任がある。
「幼い」では許されないのだ。
幼くてもいーじゃん!な論調に断固としてNOを突きつける。
勇気のいる話でもあると思う。
マドロミは私たちだ。
自分は、あの集団の狂気と、この社会で起きているできごとと、
それらを傍観しているだけの存在で、まったく関係がない、
と心のどこかで思っている私たち全てのことだ。
私たちは、今起きている何事とも無関係ではない。
一人一人が自分の問題として、引き受ける必要性のあることだらけなのだ。
Posted by ブクログ 2011年05月23日
「ザ・キャラクター」「表へ出ろい!」「南へ」の三本立て脚本集。「ザ・キャラクター」が一番面白かった。「南へ」を観に行きたかったので、購入。(もう公演は終わってるので。。)野田秀樹、初めて読んだけど、結構面白かったから、ぜひ公演に行きたい。