【感想・ネタバレ】測度の考え方~測り測られることの数学~のレビュー

あらすじ

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「私たちは日常から長さや面積や体積を測っています。しかし,そもそも「測る」とはどういうことなのでしょうか。この「測る」ことを数学的に抽象化したものが測度です。本書では簡単な集合の解説から始めて,測れるもの,測ることができないものの性質を調べ,測度論とはいったい何をしているのかを易しく読み解いていきます。

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Posted by ブクログ

統計学をもう少し踏み込んで学ぼうと思い、その前段として測度論を知っておく必要がありそうだということがわかったため、こちらを読んでみた。この分野は全く学習したことがなかったが、実数とは何かという話から始まって丁寧に解説されているので、根気があれば最後まで読めると思う。測度空間、ルベーグ積分というものが大まかにわかった気がするが、まだ腹落ちできていない部分もあるので、もう一度読み返してみたい。

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2025年04月12日

Posted by ブクログ

数学でいろいろな概念を定義するとき,そのように定義すると,実世界のどういうことを記述するのに便利だとかといった設計思想を,その数式の気持ちと言ったりするが,測度の定義の気持ちを丁寧に書いた本である.
4章から測度の定義に入るのだが,他の教科書では,長さとかの話なのに,いきなり被覆で覆うとかいう定義がでてくる.そして,被覆で覆うことの便利さとかが分からないまま,その定義が使われた概念が次々と出てくることになる.そのまま引きずられてゆき,やめてあげてもうその人のHPは0よとなってしまう.
それに対して,本書では,被覆で覆う必要性があるような対象を提示し,そういった対象を便利に測るにはどういうことが必要かが先に示される.その上で,そうした場合でも破綻しないような定義の設計思想,すなわち気持ちと合わせて定義が示されているので,引きずられずに済む.
本書で測度の気持ちが分かってから,他のより幅広い話題を扱った測度論の教科書を見れば,それらより高度な定義の気持ちも分かりやすくなるものと思う.

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2024年08月03日

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