あらすじ
家族紹介。
うちは、
母、80歳、認知症。
姉、47歳、ダウン症。
父、81歳、酔っ払い。
ついでに私は元SMの一発屋の女芸人。45歳。独身、行き遅れ。
全員ポンコツである。
ただ、皆が皆ずっとこうだった訳ではない。
何十年かぶりに、私は実家に戻った。
まずはその理由を、いや長めの愚痴にお付き合い頂けたら、とても嬉しい――。
「どこのどいつだ~い?」「あたしだよっ!」「にしおか~すみこだよっ」
ロングヘアをなびかせ、SMの女王様の格好で行う漫談で人気を博し、エンタの神様にも出演していた芸人・にしおかすみこさん。現在46歳で、髪もバッサリショートヘアにカットしたにしおかさんが「全員ポンコツ」と語る、自分の家族と介護の物語。
ポンコツ一家 目次
一 実家が砂場になっていた
二 記憶力テスト
三 背比べ
四 ヘドロとドロボー
五 疑惑
六 大晦日の大事件
七 一月にクリスマス
八 地域包括支援センターと冷凍マグロ
九 大事な話
十 姉のバタフライ
十一 ホタルイカ
十二 ママ速報
十三 私の大事な話
十四 花火とぎゃくたい
十五 干支
十六 ワクチンで発熱
十七 青い花
十八 ソワソワ
あとがき
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
認知症の母とダウン症の姉、酔っ払いの父の中で過ごす大変さを本を通じてリアルに感じることができた。その中で生じる出来事へのツッコミはやはり芸人さんだなと感心した。
私にとってはゲラゲラ笑って読める内容ではなかったが、認知症やダウン症の家族の中で過ごす苦労を少しでも知ることができて良かった。
にしおかすみこさんがもっと幸せに過ごせるといいなと思った。
Posted by ブクログ
とにかく"愛"がいっぱい詰まってる本!
ちょっと乱暴な言葉で面白おかしく書いてるけどそれはそれは壮絶でどれだけ大変でどれだけ心を削られることだか同じような経験をしたことがある私は想像する。心が痛くなる。それでも笑えるのはやっぱり愛がいっぱいだから。家族っていいなって思えるから。
徘徊をとめられたらと思い玄関に花を飾るすみちゃんと、娘の仕事を心配して、花買う無駄遣いをやめなさいというお母さん。高熱なのに雨の中米を買いに行くすみちゃんと、コルセットをして肉を入れ忘れた肉じゃがをつくるお母さん。涙を堪えて食べるすみちゃん。 愛だ‼︎
この家族を応援したい。本を買うかうことが少しでも応援になるなら、次は古本じゃなくて本屋さんで新品を買おうと思う。
Posted by ブクログ
認知症の症状が出始めたお母さん。そのお母さんが書いたメモに涙が出ました。
ダウン症のお姉さんを思うお母さんの気持ち、お姉さんの本質をつく言葉。
クスリと笑えるの文章の中に、認知症の家族と暮らす事の大変さや、やるせなさ、それでも大切に思う気持ちが伝わってきました。
にしおかさんは手がかからないからお姉さんが一番という感じだったのかな。自分も家族の関心は弟や妹で放置されて育ったので勝手にそのように想像して共感…
父親がにしおかさんが帰ってきてから母親の認知症がひどくなった気がするとかいったりするのムカつきました。にしおかさんが頑張っているのに報われなかったり、無神経な発言をされると、自分のことのように腹たった。
どうかにしおかさんやお母様、お姉様が、穏やかに幸せに過ごせるように祈ります。頑張りすぎないでほしいです。父親は言葉だけ優等生だったりして行動が伴ってないのでもう少し頑張れ。
Posted by ブクログ
老いということ、介護の問題、それぞれの家で状況が違うのだが、それでも共通するものはある。大変な問題に頭を抱えつつ、その中に温かさやユーモアを見つける作者の力。もちろん誇張している部分もあるかもしれないが、哀しいのに笑ってしまう。
Posted by ブクログ
認知症のお母さんのズレた発言に対して、心でツッコミを入れている様子が面白く、クセになります。
そんな風に認知症と向き合えたらな…と羨ましく思うも、ちゃんとにしおかさんも限界になってボロボロ泣いている様子も書いてくれています。
ダウン症のお姉さんに理想の対応ができなくて落ち込むやさしさもあり、大丈夫だよってこっちがにしおかさんに声をかけたくなることも。
でも酔っぱらいのお父さん(パパクソ)には容赦ないところも笑えて、ほっこりします。酔っぱらいだけど、無責任だけど、にしおかさんへの優しい気持ちが垣間見えるお父さんも憎めない。
ふと、にしおかさんみたいにこんなに家族のことを詳細に書くことを私は選択肢にいれていないよな、と気づきました。
久々に会って話しても、会話の内容なんていつか忘れてしまう。
そうではなくて、にしおかさんみたいに記録してきちんと大事にするのは本当に家族として素敵な時間の過ごし方なのではないかと、はっとしました。
認知症、ダウン症って怖いな、、、という気持ちしかなかったのですが、こうやって笑えるように愚痴った話を読んで、私も日々生きるのを頑張ろうと思いました。
大好きな本です。
Posted by ブクログ
介護や家族との日々を、愚痴ならぬ愛あるツッコミをして明るく綴ってある。実際は大変な面が多いと思うが、ちょっと切なさも感じながらも一気に読めた。
父親に愚痴った時に耳が遠くて会話にならないとか、ちょっとしたことが進まないのにイラつきながら言い方に反省したりしていて、
にしおかすみこさんは、すごく優しい人なんだろうなと感じた。
Posted by ブクログ
家族って色々あるよなぁと。。
それをこんな軽いタッチで書いて、お涙頂戴にしていないところが良かった。それだけに、向き合う時間が増えてきただけに葛藤があるのだろうと感じた。特に、ダウン症のお姉さんに対する愛情が感じられて(誰よりイジらない)感じるところがあった。1つしか年が違わない姉がダウン症なら、自分に対する親の愛情の違いも感じるところはたくさんあったはずなのにそれを出さず、自然と守る存在になっているところが余計にグッときた。でもクソパパで涙が引っ込んだ(笑)そこも良かった。生きるって大変だけど、これ読んでるとそれでも生きていかなくちゃだし、家族だし、笑えるところ探して行った方が良いよなと思えるそんなステキな作品で、にしおかさんは知性ある知的な女性だと感じた。
Posted by ブクログ
非常に読みやすく、すぐに読み終わりました。面白いという言葉で良いのかわからないですが、困難な家族との日常を面白く書いてくれています。ご家族もにしおかすみこさんもきっと相当な困難な状況があったんだろうと想像しつつ、芸人ならではのユーモアやジョークを混じえた文章であまり重い気持ちにはならずに読ませていただきました。障害や認知症、アルコールに関係する家庭の問題などについても勉強になりました。
匿名
連載をずっと読んでました
大好きと大嫌いが交錯して『すみ』が翻弄されている。
愛のあるポンコツ一家、本当にその名の通りだ。
綺麗事をツラツラと書くのではなく、苦しさ、悔しさ、情けないこと、恥ずかしいこと、それらは人間らしく共感することばかり。
『ふつうって?』の短い一文は大きな叫びに聞こえ不意に涙が出てくる。
誰だって毎日笑いながら楽しく過ごしていたい。
それがどんなに難しいことか。
困難の連続でこころが折れてしまう日もある。
立ち上がれなくてそのまま沈んでしまう日もある。
周りに励まされ気力の湧く日もある。
励ましすら鬱陶しく、聞こえないふりをする日もある。
『すみ』の一家にも例外なく次々と波のように色んなことが起きてくる。
その苦行の波を頭からざっぷりざっぷり浴びながら僅かに波間から顔を出し息を一生懸命しようとしている。
『すみ』は介護も生活も一生懸命しようとしなくていい、と言っている。
介護に苦しんでいるんじゃない。
『すみ』は家族とただ生きるだけでも息が苦しい環境に翻弄されている。
環境、それは母、姉、父のいずれかの存在かもしれないし、自分すらもポンコツと呼び一家まとめてかもしれない。
でも『すみ』は諦めていない。
諦めていないというよりは、身を任せている。
大海に放り出された小さな小舟の様に沈みそうで沈まない。波に逆らい小舟を動かす事はしないが、沈まないように気を付けている。
『すみ』に今は終わりが見えなくて大変だろうけどあなたは間違ってないし、大丈夫だよと伝えたい。
Posted by ブクログ
にしおかすみこさんは2つ
年下で同世代。お笑いや芸能人にあまり興味がなかったので、好きでも嫌いでもなくテレビに一時期よく出ていたな程度の記憶で、中2の娘から勧められて読みました。
共通点は母がアルツハイマー認知症だったこと。遠くに住んでいたので、年に2回位しか会えませんでしたが、亡くなるまでの3年間は、ショックを受けながらも、時々戻る記憶や、家族を心配する母のふとした言葉に愛を感じることもあり、もう少し長生きしてくれていたら、どんな母に会えたのだろうと想像してしまいました。
一つとして同じ家族はないので、誰かの参考になる本ではないと思いますが、にしおかさんの思いが一杯込められて、家族もそれを認めて喜んでいるのではと感じました。
人の弱さを許しながら、懸命に生きている一家族に乾杯。これからも書き続けて欲しいです。
Posted by ブクログ
認知症の母、酔っ払いの父、ダウン症の姉と暮らす、元SM一発屋芸人にしおかすみこ家族のお話。大変な毎日をツッコミをいれながら、笑いにしている。彼女の家族への深い愛情が溢れた一冊。1年目は楽しく読破。2年目も面白いんだけど、時々辛く感じてしまいました。
Posted by ブクログ
認知症の母、ダウン症の姉、酔っ払いの父
笑えないはずの日常なのに……
笑っちゃ失礼かな?っという気持ちがありながらも、
無意識に顔が綻ぶ、思わず吹き出す。
読み終わって楽しかったと思える本でした。
ただ、ニヤニヤしてしまうので、外で読むのは危険(笑)
Posted by ブクログ
エンタの神様で毎週見ていた著者。今は実家で父母と姉と暮らしているそうで日々の出来事をエッセイにしていた。介護のことにも触れていたけど前向きだった。
Posted by ブクログ
実際は大変なことも多いだろうが、悲壮感のないにしおかさんの文章にお人柄がでてると思います。
文章も読みやすく、ご近所で起こっている物語を覗いているような感覚なりました。
続編も読みたいです。
Posted by ブクログ
会話についていくのが大変なところもあって読むのに少し苦戦したけど、プッと笑ってしまうことがよくあって、とても面白かった。
にしおかすみこさんを心から応援したくなる本だった。
Posted by ブクログ
Webで連載されてるのをチラッと見て、読んでみたいなと思ってました。
愛ある1冊ですね。
自分以外の家族それぞれに問題を抱え、その介護と見守りに費やす時間と労力。
大変という言葉では足りないくらいに大変なのに、大変さを感じさせないユーモア。
読んでいてクスッと笑ってしまうセンスある?やり取り。
時折混ざる困惑と迷いが、本音だと伝わってきます。
私がこの状況になったとき、笑えるだろうか?
悪態ばかりついて、嘆いて、泣いて、逃避してそうな気が……。
痴呆になっていても、お姉ちゃんのことを気にかけるママは、やはりお母さんで。
母ってやっぱり強い!と思い、せつなくなりました。
考え方、捉え方で状況はすこし変わる。
笑いがあれば、すこしだけ辛さが和らぐ。
そんな1冊でした。
笑い、大事!
Posted by ブクログ
そうなんですよ、親が歳をとるって、程度の差はあれこういうことですよ。でも家族だからねえ。笑えるシーンよりも、ほっこりしたり愛を感じたり、そして圧倒的な現実に恐怖を覚えたり。にしおかさん、気持ちを本で吐き出せてよかったと思いました。
Posted by ブクログ
芸人 西岡すみこが認知の母、アル中の父、ダウン症の姉との日常を赤裸々に書いた1冊。
驚くほど日記のように隠すことなく詳細に書いてある。読んでいて腹が立つが、すみこさんは怒りながらも家族愛をもって面倒をみている。ポンコツだけど愛すべき家族。
Posted by ブクログ
最初は決して恵まれているとはいえない家庭の状況が苦しくて一度読むのをやめてしまった
重たい状況だが、コミカルな文章のおかげで読み切ることができた
家族が生きているうちに、家族の生活費のために世間に本として出版した勇気が本当にすごいと思う
Posted by ブクログ
母、80歳、認知症。
姉、47歳、ダウン症。
父、81歳、酔っ払い。
ついでに私は元SMの一発屋の女芸人。
45歳。独身、行き遅れ。
全員ポンコツである。
どんな状況だって、
病気だって、
「ポンコツ」な人はいない。
でも、愛をもって私は家族を「ポンコツ」と呼ぶ。
帯より
芸人さんに詳しくないので、誰が書いたのかよく知らないまま、可愛らしいマトリョーシカの表紙が気になって手にとってしまった。
あー、我が家も、認知症の母と時々うつ症状が出る娘と、頭はクリアだけど数年前に癌を患った父との3人なので、想像できる。
母のこと、嫌いじゃない。姉のことも嫌いじゃない。でも、なかなか会話が通じない。どこかで違う次元の話になっていく。娘のことも理解していない。
にしおかさん、よくストレスたまんないな。きっとストレスがたまるから、こうして書き出すことで楽になるのかもしれない。
我が家も似たようなことが起きて、ぬわーーーー!って私が叫びたくなることいっぱいうるから、私だけじゃないんやなって思ってちょっと気が楽になった。
Posted by ブクログ
結構ポップに日常の出来事を書いているが、実際は壮絶な日々なんだろうと思います。
認知症のお母さん、いつも酔っ払ってるお父さん、ダウン症のお姉さん
平凡とは程遠くて著者のにしおかさんは、一言で大変と言い表すには恐れ多いほど大変な思いで家族を支えて暮らしてらっしゃる。
でも、全くネガティブな感じではなく、ほっこりするシーンもあったり、濃度の濃い家族って感じで面白かったです!
自分の母がもし認知症になったら、、、こんな生活になるの??理不尽にキレられて、理不尽に我儘言われて泣かれて、、、(;o;)、、、
耐えられない!!!!っていうか、一緒に暮らしてあげようって思えないかもしれない。冷たいかもしれないけど、近づかなくなるかもしれない。自分の生き方を180度変えないと一緒に暮らすなんてできないし、とても心の優しい方なんだなと知りました。
お笑い芸人のにしおかすみこさんも好きでしたが、著者のにしおかさんもとても好きになりました!
この本の映画化を狙っているそうで、実現したら面白そう( ´∀`)
Posted by ブクログ
もっと介護的な本かと思いましたが、家族の日常がとても面白かったです。
ユニークでボケのはいったお母さん、天然で明るいダウン症のお姉さん、毎晩お酒ばかり飲んでどうしようもないお父さん。
実際家族になったら大変だと思うけど、とても家族思いなすみさんだなぁと思いました。
すみさんのお母さんも本当に認知症?って思うくらい言葉のチョイスが面白く、頭の回転が早いと思いました。
続編も楽しみです。
Posted by ブクログ
認知症やらダウン症やら酔っ払いやらで苦労が山積みの家族の日々を、ここまで面白おかしく、笑いに昇華できるのは凄いとしか言いようがない…!
私がこの家庭環境に放り込まれたら発狂してる笑
Posted by ブクログ
すっかり見なくなった女芸人がこんな家庭環境だったのかと興味を持って手に取りました。
昭和のオヤジは口汚い言葉遣いがキライなので、面白いつもりで書いたであろう悪態が受け付けず辟易。
素敵な表現もたくさんあるだけに残念でした。
近影を見るに笑顔で素敵な女性になられているみたいなので今後の活躍に期待したい。
Posted by ブクログ
お笑い芸人の著者が、認知症の母、ダウン症の姉、飲んだくれの父と過ごす日常が描かれている。赤裸々に綴られているため、共感し、ついついほろっとする。著者が小さい頃から母と姉が運命共同体のような関係性なのか、母から時々発せられる著者への言葉が時に辛い。そのような中で自分をしっかりと見失わずに成長し、家族を支えているのはなかなかできないことだと思う。家族が認知症になってしまうのは自分にも起こりうることで少し疑似体験した感じになった。
Posted by ブクログ
認知症のお母様の発する言葉と、作者にしおかすみこさんの一言ぼやき調の文体、あっという間に読めた。
家族4人で花火をした話にホロっとさせられた。
お母様もお姉さんの事が気掛かりで、お父さん、すみこさんにまで気が行かなかったんだろう。お酒好きなお父さん、本当は優しい心根を持った人だと思うな。
Posted by ブクログ
すごく共感。
家族で自分以外は要介護ってなるとそりゃ大変。悩みすぎてメンタルやられてしまう。
お金の問題も少しあるようですし。
自宅での介護は24時間。
働きながらすみちゃん本当によく頑張ってる。
確かにポンコツかもしれないけど、みんなそれぞれ家族を思いやって支えているのがしみじみとわかる文章です。
すみちゃんが、友人や良き人に恵まれていることを祈ります。
どうぞご無理をなさらずに独りで抱え込まずでお願いします。まずはすみちゃんの心と体の健康第一で!
難しい
ユーモラスで面白い本だと思います。
認知症の家族がいる身としては笑ってばかりもいられなかった。
うちはまだましかなと思ったり、
ましとかそういうことではないだろうと思ったり。
まぁ、大変なのは自分だけではなくて
みんな大変だけど
みんなそれなりに頑張ってるのだなと思って
気を紛らわせる。