あらすじ
【内容紹介】
『史記』『孫子』『貞観政要』・・・古典でありながら現代でも不朽の名作として知られ、特に『孫子』と『貞観政要』はビジネス界の著名人らも愛読していることで知られています。
千年以上前に著された書物が今に通じることにも驚きですが、実はこれらの価値について数百年前に重要視し、後世に遺そうとしたある読書家がいました。その名は徳川家康――戦国武将として天下を統一し、260余年も続く泰平の日本を打ち立てた英傑です。
ただ、彼については「織田がつき 羽柴がこねし 天下餅 座りしままに 食うは家康」と詠われているように、織田信長や豊臣秀吉と比べ、大して苦労せずに天下人となった印象を持たれがちです。しかし、そこに至るまでには数々の挫折や苦難、そしてそれらを乗り越えていくという波瀾の生涯を送っています。間違いなく家康は多くの努力によって大成功を収めたのです。そんな彼が大切にしていたのが「本を読んで学ぶこと」でした。
本書は徳川家康の生涯についてマンガを交えたストーリーで追いながら、人生における決断の背景などを解説し、そしてそれらを支えた古典の名著を紹介していきます。家康の成功について、現代に生きる人々にも、参考になる要素や学びとなる書物について知ることができます。
2023年大河ドラマ『どうする家康』も、また違った視点で楽しめる1冊です。
【目次】
はじめに
第1章 「人質」からはじまった天下取り
第2章 戦国大名としての挫折と苦労
第3章 信長の死で芽生えた大志
第4章 大望の実現に向けた事業展開
第5章 待って仕掛けた天下への道
第6章 江戸時代260余年の礎を築く
あとがき 読書の「才能」を日本人に広めた家康
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
良かった点
・家康の印象を変えるような話が多く、読書家や勉強家な一面を知ることができた。
・今も昔も同じような悩みや問題があり、古典やむかしの書物を読むことは現代にも通じるものがあると学んだ。
・読書という行為を遡ると家康の活動があったのだと知り、同時に本や敵から学ぶ力の重要性に気づいた
悪かった点
・本の趣旨的に家康が読んだ本を紹介するというものであるため仕方ないがもう少し具体的にどのように学んでいたのか知りたかった。(記録がなければ仕方ないが)
・読み方がわからないものがあったのでルビがもう少し多くてもいい気がした。
役立つ点
・実際に読書で学んだことを生活に活かすことが重要である
・人間の脳は1万年変わらないらしく、昔の偉人たちの書物から学ぶことは現代にも活かせる。
・読書はアウトプットして初めて実を結ぶ。
Posted by ブクログ
家康の生涯と、それに役立ったであろう書物の紹介。
ざっと概略を掴むイメージ。司馬遷のエピソードは中島敦さんの小説で読んで知っていて、そういう繋がりがあると理解が深まるなあ、読んでいてよかったと思った。