【感想・ネタバレ】靴に棲む老婆〔新訳版〕のレビュー

あらすじ

製靴業で成功したポッツ家で決闘騒ぎが起き、巻き込まれたエラリイは一計を案じるが……奇妙な童謡殺人を描くクイーン中期の傑作

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Posted by ブクログ

ネタバレ

製靴業で成功したポッツ家の強烈な女主人、イカれた3人の子どもとまともな3人の子ども。無茶苦茶な決闘から始まる連続殺人……

ポッツ家のメンバーの強烈なこと!まともじゃない家族たちには『Yの悲劇』のハッター家を連想したけど、向こうよりなんだか魅力的だったな。
ねじれにねじれた展開で、最後の怒涛の解決編はもう夢中で読んじゃった!いやあ面白かった。

エラリイも警視もポッツに振り回されるんだけど、なんか結構楽しそうなんだよね〜。越前さんの新訳で順々に、苦悩するエラリイ、立ち直るエラリイと読んできて、また楽しげなエラリイに会えて楽しかった。

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2023年06月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ハヤカワの新訳、クイーンをこの頃読み続けてきたけれど、久々に(ゴメン)面白かった!
と、いうか、やっぱり私は見立て、マザーグースが好きなのだと思う。
題名からして、あ~『靴の中のおばあさん』なのねって(他の訳、多々あるけれど)思ったし、ちょっとアレ~な子ども三人って事も、不謹慎ながらもワクワクした。
まさかのクイーンの嘘八百や、シーラの「え!」もコーネリアの、「わぁ!」も楽しめた。ライツヴィルシリーズ、国名シリーズよりもこんなに面白く読み終えたクイーンは他になかったかも。

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2023年01月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

決闘の介添人を頼まれたエラリーは、銃の実弾を空砲にすり替えることで流血沙汰を回避しようとする。しかし何者かによって再び実弾にすり替えられ、片方が死んでしまう。弾丸をすり替えたのは誰なのか。遅々として捜査が進まない中、さらなる事件が発生する。
引き鉄を引いた人間はわかっているのに、被害者を死に至らしめた犯人はわからないという状況が絶妙。登場人物の癖の強さはシリーズ屈指。レギュラーメンバーの警視やヴェリーも大活躍。ヒロインのシーラも、ラスト含めて素晴らしい。
捻れた事実を解きほぐして真実に辿り着く過程が爽快。特に、サーロウのチャーリーに対する「殺してやる」の意味に驚嘆。

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2025年07月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

また日本人には馴染みの薄いマザーグースの歌になぞらえた殺人ネタかと思いながら読み始めたものの、今回歌はそこまで重要では無かったので読みやすかった。(分かった方が中盤なんかは面白いのだろうが、分からなくても真相的に問題なし)
また、おかしな家族の話なのでYの悲劇を思い出しつつ、キャラクターが分かりやすくて良い。
靴の像の前で決闘する画というのもシュールだが、エラリー含め何人も立ち会っている最中、普通に射殺されて死んだが犯人が分からないという(弾を抜いたはずなのに誰かがいれた)若干捻った事件も面白い。

落ちは2段構えで、結婚式の最中にエラリーが気づいて中断させるのもドラマ的な演出で、〆は新しい人生、新しい名前、これからもよろしくエラリー!と、ハッピーエンドな感じ。

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2025年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クイーンを語れるほど読んでるわけではない、というひとの感想。コミカルな要素がたくさんあって、テンポよく、面白かった。変人を変人と最後まで書き切ったし、変人だなと受け入れられるほどの描写もあったので、読んでる側の納得感もあった。

とある殺人事件のお話を途中で投げ出し中なのですが、人物描写や劇場感はこちらの方が好みかなとは思いました。変人一家は同じなんですが、人物側の描写が足りてないのか。そちらもいずれ読みますが。

嵌められた人物の言動と結末、ああ、そうか、だから真っ白になってしまったのね、と。真相を知ればなるほど、とても巧妙でした!

なんとなくエラリィが得した感もないわけではなく。いずれにせよ、展開の割に後味はそこまで悪くない不思議。

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2024年02月18日

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