【感想・ネタバレ】食われる国のレビュー

あらすじ

この国にはもう、抵抗する力がない。
人種差別、AI裁判、民間刑務所、洗脳教育――
俺たちは、求められるようにしか生きられないのか。

2050年。日本の国力は低下し、海外資本が大量に流入。人口も減少し、かつて栄えた都市も今や廃墟と化していた。刑事である谷悠斗は池袋で発生した外国人拉致事件を追ううち、中国資本「未来集団」が経営するカジノに潜入することになる。これが地獄の始まりだった。
不当逮捕された悠斗は民間刑務所に収監される。洗脳とも言える教育の果てに「未来集団」の一員として、日本国土の買収を繰り返すことになる――。
悠斗に、この国に希望はあるのか? 荒廃が待つ未来の中に微かな光を示す傑作長編。

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Posted by ブクログ

フィクションですから、現実との違和感にいちいち触れるのは野暮というものです。大切なのは、この作品が何を伝えようとしているかを読み取ること。
「この国にはもう、抵抗する力がない」「俺たちは、求められるようにしか生きられないのか」——こうした問いかけこそが、作品の核心なのでしょう。

面白い設定と問題意識を持った作品です。警鐘を鳴らす風刺作品として読むのが正解なのかも。
読む人の期待値によって評価が分かれそうな一冊です。

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2025年05月24日

Posted by ブクログ

30年後には本当にこんな未来が待っているような気がして、ただただ滅入ってしまう。

リアリティに溢れ、筆力もあり、読み応えは充分なのに、☆を4つ・5つ付ける気にならないのは、主人公と同じ精一杯の悪あがきであり、結局は無駄な抵抗に過ぎないのかもしれない。

0
2023年02月05日

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