あらすじ
〈祠のもの〉が言う。
「赤い猿、赤い兎は殺して喰え」
謎の祠を祀った山を守る一族に伝わる怪…
「ふしの」より
怪を聞き、怪を綴って32年目突入!
実話怪談のレジェンド、恐怖極めたシリーズ最新刊。
体験者から聞き集めた怪異を連綿と記録し続ける伝説の実話怪談シリーズ、卯年編。
・夫婦の寝室で聞こえる不安定な足音。
生後すぐ亡くなった息子に違いないと言うのだが、そこにはある法則が…「蹈鞴」
・同級生をイジメで死に追いやった小学生。白を切ろうとするが、自殺した少年が現れて…「因業」
・山で遭難した姉弟が見た白兎と思しき姿。後を追った先にいたモノは…「鬼」
・山の兎だけは食べるなと言う祖母と、それを聞かぬ祖父。祖母がある呪文を口にすると猟に異変が…「ジビエ」
・なかなか治癒しない骨折と幻覚に悩まされる男。ギプスの中から謎の紙片が…「ギプス」
他、卯年にちなんだ兎絡みの怪など全30話収録。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
実話怪談ばかり読む日々。
ワタシの部屋で声が聞こえると家族が言う。
なんなんでしょ、これは。
まさか、まさかとは思うけれど竹書房怪談文庫は山積みになっています。
面白かったり心ひかれたり怖かったりしたはなし。
『ただいま』
『パイセン』
『こつん、こつん』
『カリカリ』
『イミフ』
『屋台』
『配送のおしごと』
『迷路』
『鬼』
『鍵』
『ギプス』
『ふしの』
読み終わってなんだったんだろうと思うはなしが好きだ。
実話怪談だけじゃなく、普通? 普通の小説でもワケわからない落ちがなかったりするものが好ましい。
回答が全部あるはずじゃないのが世界だし、そういうものだと思っている。
今回は『迷路』と『ふしの』が不思議すぎた。
きっと世の中にはこことは違う世界もあると思えた。