【感想・ネタバレ】マンアライヴのレビュー

あらすじ

大風がイングランドを見舞った日、ロンドンの下宿ビーコン・ハウスでは珍事が発生する。新参者のスミスという男が、下宿の管理人ダイアナの友人である女相続人ロザマンドの話相手(コンパニオン)メアリーに唐突に求婚し、その上友人を訪ねてきた流行医師ウォーナーに銃を向けて発砲したのだ。彼はしかも、メアリーを連れて馬車でその場から逃走をはかった。ビーコン・ハウスの面々はスミスの奇妙な行為を裁くため、私的法廷を開く。検察側に立った犯罪学者サイラス・ピムと、弁護に名乗りを上げた皮肉屋マイケル・ムーンは、スミスを告発する、あるいは擁護する様々な手紙に基づき、舌戦を繰り広げるが――巨匠幻の傑作長編、新訳にて登場。/解説=松浦正人

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Posted by ブクログ

チェスタトンはブラウン神父しか知らなかったが、こんな作品もあったのか。
目眩く展開に圧倒されながらもどこか心地よい風が強く吹いている感じで読んだ。風の描写があったから、それがとても目に浮かぶものだったから、嵐の高揚感、黄昏前の開放感、子供っぽさ、そういうものを呼び起こしたせいかもしれない。

久しぶりに引き込まれる文を読んだ。

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2023年05月03日

Posted by ブクログ

 はじめの50ページ辺りまでは、一体どういう話なのか良く分からずなかなか読み進められなかったが、イノセント・スミスの不可解な行動ー会って間もない女性にプロポーズする、拳銃を撃って危うく人を殺しそうになる、プロポーズした女性を置いて馬車で逃げようとしながらまた戻ってくるなど〜を見て断罪しようとする側と、弁護しようとする側との間に繰り広げられる私設法廷での不思議なやり取り。

 チェスタトンならではの哲学的な思いに誘われる作品。中編ではあるが、連作短編のような構成で、スミスの不可解な行動の意味が徐々に解き明かされていく過程が面白い。

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2023年01月31日

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