【感想・ネタバレ】冗談のレビュー

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Posted by ブクログ

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メモ

クンデラ2冊目

政治的背景と運命に翻弄される男女を描いているのは存在の〜と同じだが、
今作は登場人物の独白によって構成されている。

政治、伝統、性愛、信仰に踊らされ、
それぞれ皆、葛藤しながら不条理の中を生きていく

何にせよ過去は修復出来ない、
すべては忘却されていくだけ


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2022年01月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クンデラは、「存在の耐えられない軽さ」を読んで、こんな小説があるのかと驚かされ、「不滅」を読んで、僕の中で永遠になった。
中身はあまり思い出せないけども、不滅のような現代的でありかつ完璧な作品が有り得るのかというのは、大きな驚きであった。

でも、そのせいでそれ以外の作品で幻滅することをおそれ、見る機会を失っていた。

がために数年の間をあけてしまい、もはや不滅の内容といえば、冒頭のプールサイドの情景くらいしか思い出せないほど時間が経ってるけど、ときには小説も読みたい、と思って手をつけた。

途中、かなりまだるっこしい、それが自分が歳とってせっかちになってる(若さのせっかちに比べて、中年のせっかちの無益さ、、、)せいなのかはわからないけども、上記の2作品を読んでるときには感じなかったような退屈さもあった。
ヤロスラフのパートの唐突さがちょっと上手くないと感じた。

しかし、読後感たるやなかなか見事で、37歳のルドヴィークにおいて、わずか3日間程度の出来事として結実する十数年、それを通して、
・記憶の持続と修復の可能性を信じているが、このふたつの信念はともに虚偽なのだ。真実はその逆であり、すべては忘却され、なにも修復されない。
・ひとの運命はしばしば死のはるか手前で終わる。
という恐ろしい結論に至らせる。

コストカの「この混乱した声のざわめきのなかで、あなたの声がまったく聞こえないのです!」に至る思考の流れもとてもよかった。
どこまでが清らかな愛で、どこからが肉欲なのか、これを分けようとするから人は分裂する、が、しかし、同じなのかと言われると拒否したくなるものでもある。
それらは同じだし別のものでもある、清らかな愛と肉欲とは分断されたものでもあるし繋がったものでもある、それは量子力学のように重ね合わせて存在している、という矛盾を認めなければ、雑音に思われてしまう。
人には重ね合わせを導き出す波動関数という在り方を認めねばならないのだ。

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2019年01月02日

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