【感想・ネタバレ】だれも私たちに「失格の烙印」を押すことはできないのレビュー

あらすじ

すべての生には価値があり、美しい。

韓国のベストセラー日本上陸!
2018年「今年の人権書」受賞

ソウル大卒の弁護士、俳優、
そして骨形成不全症のため車いすユーザーの著者が、
障害者や人とちがった容姿や性的指向の人々など
「失格の烙印」を押されがちな人生には、
価値があって美しいことを、理性的に論理的に弁論します。

「すべての人に尊厳がある」といわれても、それは現代社会では
あまりに当たり前のことで、深く考えることはないかと思います。
しかし、著者は、「すべての人に尊厳があるとしたらその根拠はなにか?」
を深く思索し、古今東西の事例や書物からひも解きます。
読み終わったときには、人生観がガラリと変わるはずです。

「ロングフルライフ(不当な生)訴訟」「合理的配慮」
「ジョゼと虎と魚たち」「コーダ」
「ディボティー(障害のある身体への欲望)」「三島由紀夫」…
さまざまなキーワードから現代を俯瞰する、画期的な人文書の誕生です。

===
本書は、アクセシビリティに配慮した本です。
紙の書籍、電子書籍(リフロー型)のほかに、オーディオブック版も同時発売となります。
必要とされる方にはテキストデータを提供します。本書巻末からお申し込みください。
本書は、社会福祉法人日本点字図書館のご協力で、以下の版もご用意します。
・点字版
・音声DAISY版
・テキストDAISY版
点字版・音声DAISY版・テキストDAISY版のご利用につきましては、日本点字図書館にお問い合わせください。
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Posted by ブクログ

ネタバレ

 車椅子生活を送っている著者が障害者や性的マイノリティ、他と違った容姿の人に対する社会の偏見に一石投じた人権書。
結構専門的な内容もあった。
 世の中には一部、普通と異なった点を持ち、それが足枷となり苦しんでいる人がいる。
そういった人が苦しむ理由の大部分は、異なった点による直接的な弊害ではなく世間からの目、理不尽な決めつけにある。
障害者は生きづらいだとか、醜い顔立ちの人はモテないだとかいうマジョリティーによる偏見や傲慢な考えに首を絞められていく。
そもそも排除する側、される側という位置づけ自体間違っているのに、誰だって場所や状況が変わればマジョリティにもマイノリティにもなりうるというのに。
『精神病院や高齢者施設、障害者施設で、数か月、長いと数十年を過ごす人々の生が「不当」だとしたら、それは彼らが障害を抱えていたり、患者であったり、小さな空間に閉じ込められているからではない。
自分の人格が尊重されないまま、長い集団生活によって、完全に消されてしまうからだ。』

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2024年10月14日

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