あらすじ
難民少年が見つけた幸せとは?
もうだめだ。
刻一刻とボートは海に沈んでいく。
ひとり、またひとりと、ボートから海に投げ出されて、
まもなく自分の番が来る。
―――海に投げ出された難民少年オマールが、目をさましてみると
そこは、ガリバーが流れついた小人の国リリパット国でした。
リリパット国の住人は、少年をガリバーの息子と思い歓待します。時間が経つにつれ、少年オマールはリリパット国で、友情をはぐくみます。
一方で、オマールは、離ればなれになってしまった家族が恋しく、毎晩、夜空に浮かぶ星を見ながら、お母さんに話しかけていました。
少年オマールは、このままリリパット国で、平和に暮らすことができるのでしょうか?
お母さんとは再会できるのでしょうか・・・。
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Posted by ブクログ
マイケル・モーパーゴさんの作品は大好きでたくさん読んでる。ほとんどの本が戦争が背景にある。
今回の『ガリバーのむすこ』も同じで、アフガニスタンに住む少年オマールは戦争のせいで爆撃で父を亡くし、妹も行方不明になった。難民となり、イギリスへ向かうが途中で船が転覆し気を失う。気がついた時は体を動かそうと思っても動かせない。自分の体の上には小さな人が立って分からない言語で話してくる。本当にガリバーみたいなお話。そこではオリバーはガリバーの息子として接せられることになる。
戦争は大切な人が死に誰も平和にならない。戦争は起こすべきではないことが、この作品を通し感じられた。それと共に作品の中に登場する人々の関わりが温かく、優しくなれるような気持ちにもなった。やっぱりマイケル・モーパーゴさんの作品は好き。