【感想・ネタバレ】しょったれ半蔵のレビュー

あらすじ

大河でも注目!本当は武士になりたかった男。

かの有名な忍び、服部半蔵。その二代目は武士だった?
戦国時代に名を馳せた伊賀忍者、服部半蔵保長。その長男・正成は、家を継ぐべく育てられた。しかし忍びの仕事は闇に紛れ命を奪う影の仕事。七歳のある日、初めての任務が下されたが、そのあまりの理不尽さに悩んだ正成は、思わず家を飛び出してしまう。影に生きる忍びではなく、太陽の下、正々堂々と戦う武士になると心に決めて。
時は流れ、渡辺守綱の家で修行を積んだ正成は上ノ郷城で初陣を迎えた。戦場には密命を帯びた父・保長もいた。しかし直後、謎の忍び・梟に父を殺され、さらには正成も命を狙われる羽目に。
変わらず忍びを厭う正成だったが、保長を失った服部家を継ぐよう主君・松平元康に命じられてしまう。武士としては、主からの命令に逆らえるはずもなく、不本意ながらもここに二代目・服部半蔵が誕生したのだった。
しょったれとは、三河地方で「半端者」の意。武士にも忍びにもなりきれない半蔵は、それでも人と縁を繋ぎ、もがきながら死地を駆け抜ける。2023年大河ドラマでも注目のキャラクターが多数登場。気鋭の歴史時代小説作家による、忍びエンタメの最高峰、待望の文庫化!

※この作品は単行本版『しょったれ半蔵』として配信されていた作品の文庫本版です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 面白かった!

 谷津先生の作品は絵師等芸術家を扱ったものが好きなんですが、勿論、他のジャンルが面白くないわけない!

 で、忍びとしても、武士としても、しょったれ(半端者)でしかない半蔵が家康の行く道を共に進む物語でした。

 その中で宿敵の梟、武士として家康に仕えながら、とうの家康に忍び働きを求められる皮肉。

 戦国時代といえば、この戦場と言われるところがたくさん出てきますが、初心者にも楽しく読めます♪

 今回も楽しませていただきました(*^^*)

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2022年12月10日

Posted by ブクログ

いよいよ6月の合同サイン会のサイン本の最後の一人,谷津矢車氏の作品。サイン本はもう一冊あるのだがそれは芦沢央さんのサインを2冊頂いたため。
本作は名前だけなら日本人で知らぬ人はいないであろう服部半蔵を描いた作品。とはいえ,服部半蔵の名前は当主が引き継ぐものだったようだが。服部半蔵といえば忍者のイメージだが,本作では伊賀の出の忍びの一族服部家に生まれた主人公が忍びとして生きていくことを拒み,武士として生きていこうとして家を飛び出すというところから始まるお話である。しかし名前だけ知っていてどういう人物なのか何も知らなかったことを知った。本作では絶妙にフィクションを交えて語られているので,これだけ読んで史実を知ったことにはならないと思うが,現実の服部半蔵は武士として数々の軍功を挙げた人物だったようだ。現行の大河ドラマ「どうする家康」は好みに合わず見ていないので知らなかったが,そちらにも服部半蔵は登場しているようだ。そして徳川家康の側で姪に従って行動する半蔵の目を通して今川家を打ち倒すところから本能寺の変の後の伊賀越えの大阪脱出までが描かれている。そもそも徳川家康にあまり興味がなかったのでこの辺のエピソードはよく知らないことが多く勉強になった。
何かと半蔵の命を脅かす存在の謎の凄腕の忍びの存在や,服部家当主の身を影から守る女忍びなどはフィクションと思われるが,物語に彩りを与えていて面白い。

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2023年08月10日

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