【感想・ネタバレ】不安なモンロー、捨てられないウォーホル 「心の病」と生きた12人の偉才たちのレビュー

あらすじ

マリリン・モンローは「境界性パーソナリティー障害」、
アンディ・ウォーホルは「ためこみ症」、
ダイアナ妃は「過食症」で、リンカーンは「うつ病」……だった?

華やかな功績の裏で、人知れず「生きづらさ」を抱えていた12人の偉才たちを、
ナショジオの人気ジャーナリストが現代医学のレンズを通して追う。
アンディ・ウォーホルはなぜ、何百個という箱の中に古いポストカードから医療費の明細書、ピザの切れはしまで、あらゆるものを詰め込んでいたのだろう?
マリリン・モンローはなぜ、大量の睡眠薬を飲んだのだろう?
チャールズ・ダーウィンは生涯にわたって心身の不調に悩まされ、ハワード・ヒューズはドアノブにティッシュを何枚も巻かないとドアを開けられなかった。
相対性理論を唱え、時間と空間の概念を変えたアルベルト・アインシュタイン。
奴隷解放宣言を発布し、奴隷となっていた人々を解放したエイブラハム・リンカーン。
彼らはみな、科学、ビジネス、政治、芸術などの分野で偉業を成し遂げた一方で、
現代医学がいうところの「自閉症」、「うつ病」、「不安障害」、「依存症」、「強迫性障害」といった心の病を抱え、その症状から来る特異な行動を見せていた。
本書では、歴史を変えた12人の偉才たちを取り上げ、彼らが直面していた心の問題にスポットライトを当てる。そして、わたしたちと同じ「人間」である彼ら一人ひとりの人生を通して、謎と苦悩に満ちた人間の心の中を探究していく。

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Posted by ブクログ

かなり興味深いエピソードばかりでした。とくに、『ため込み症』のアンディ・ウォーホル、『不安症』のダーウィン、『ギャンブル障害』のドストエフスキー、『自閉スペクトラム症』のアインシュタインの章、引き込まれた。
アインシュタインの脳のエピソード〜アインシュタインのドアノブ、そして「脳がほとんど老いていなかったこと」、は、驚きであり、感動的でもある。
「真実や美を追求する行いの中では、我々は常に、子供のままでいることが許されるのだ」by アインシュタイン

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2025年03月20日

Posted by ブクログ

過去の偉人たちの精神病の話。 取り上げた有名人は、モンロー、ウォーホル、ダーウィン、ダイアナ妃、アインシュタイン、ドストエフスキーなど、12人の有名人について現代の視点で精神病を診断する。面白かったのは、ウォーホルの溜め込み病 。 子供の頃、不遇 だった彼は、その精神状態を維持するために何でも収集するようになった。 箱の中にレシートや袋や食べ物の切れ端まで、何でも投げ込んで保管する癖があったらしい。 それを長年続けたため、部屋はいわゆるゴミ屋敷になっていたそうだ。日本でも時々テレビでそういう家のことが報道される。収集を目的とするコレクターは「他人に見せるために集める」が、溜め込み病は決して外部に見せることはしない。自己満足の世界だ。偉大な芸術家であった彼も、精神的にはかなり病んでいたようだ。
因みに溜め込み病と言えば、知人にもF1やトレンディードラマをβビデオに録り、10畳ぐらいの自慢のAVルーム一杯に溜め込んでる人がいた。(1990年代の話) どんなにつまらない作品でも、一度録画したものは捨てられない。ビデオテープ本体は見せてくれるが、中身は決して見せない。(見せられない理由があったのか(^^;)、 今となってはβビデオは再生できない)この本を読んでみると、彼もウォーホルに近いマインドがあって、実は溜め込み病だったのかもしれない。現在、流行っているのはデジタル溜め込み病。 物理的なスペースが必要無いので、いくらでも溜められる。おそらく、この病気の人はたくさんいるのではないかと思う。

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2025年02月19日

Posted by ブクログ

過去の偉人12人の特性を、もし(あるいは、あえて)現代医学で診断した場合の病名と、それを踏まえた医学的な見地から本人たちの生き方と偉業を考察する一冊。

病状名に溢れる今日では、特に心因的なものにおいて誰しもが患う者として診断されるように思える。一般的にも身近な世界においても。

そのような病状名というのは、その診断結果が患者にとっては克服あるいは共存するための希望であって欲しいと願う。他人に対するヘイトとしてそのような病状名が用いられている節があるのは残念に思う。

この一冊は、苦しみや葛藤を抱く人を勇気づけると思う。歴史の教科書では偉人として知った人物にも、今でいうところの病的な特性とそれに伴う深い苦しみや葛藤、生きづらさがあったことを知れるからだ。

アスペルガーと診断された人が社会運動を行う際に着用するTシャツに記されるというメッセージが本書の最後の方で紹介されていた。端的に言い表した見事な言葉だと思う。

「壊れていないものを直すことはできない」

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2024年12月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

非常に興味深い本だった。
特にウォーホールの作品にまさかため込み症が影響していたとは夢にも思っていなかったので、ただただ驚いた。

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2022年12月25日

Posted by ブクログ

あまり苦労なんてなさそうに成功して見える、目的に向かってまっしぐらで悩んでなさそうに見える、著名12人をひもとき、今の診断基準に当てはめた本。

リンカーンやダイアナ妃、ダーウィンは、全くこの側面を知らなかったので、よく偉業を成し遂げたと思う。
見方によっては勇気がもらえるかもしれない本。

著名人の手紙や日記、周りの証言、書物を参考に書かれているが、彼らの様子だけでなく、現代それらの「心の病」の位置づけ、歴史、現在の対処法なども述べられている。

少し病気の説明が冗長に感じられて読み飛ばしもしたので、再読するかもしれない。

アインシュタインは、よく聞く内容に相違なく、より破天荒さを知った感じだった。

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2025年07月13日

Posted by ブクログ

精神障害は遺伝と環境による。本書では割りと遺伝が強調されている。偉人を通じて障害を学ぶ形。興味のある人だけを読んだが取材が行き届いていてどれも面白かった。ハワード・ヒューズの強迫神経症の章がとくによい。億万長者の脅迫行動はとめることができず周りを従わせてしまう恐ろしさがある。

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2023年11月07日

Posted by ブクログ

精神的な辛さを抱えながらも生きてきた偉人の意外な事実に触れることができました。「至らない自分でもいいんだよ」という自分を許す気持ちと、これまで健気に生きてきた自分自身が、いとおしく感じる気持ちを貰いました。

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2023年07月21日

Posted by ブクログ

インスタの広告で見つけた一冊です。
表紙とタイトルに惹かれて購入しました。

帯は、
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マリリン・モンローは境界性パーソナリティー障害、
アンディ・ウォーホルはためこみ症、
ダイアナ妃は過食症で、リンカーンはうつ病……だった?
華やかな功績の裏にあった、
生きづらさ。
歴史上の人物を、現代医学のレンズを通して追う。
-------------------------
当時は診断名がつかなかった行動や苦悩が、
現代医学で診ると本当は病名がつくのではと、
偉人達のエピソードを交えて、
言動の背景には、
病が隠されていたのでは、と語っています。

冒頭に書かれているように、
レッテルを貼ることにもなりかねない、
という懸念も確かにありますが、
限られた資料等のなかで導き出すことと、
私にとっては歴史上の人物(ある意味フィクション)が
実は人間味があって、弱さがあって、
苦悩し葛藤していたことに、何だか親近感が湧きました。

ダイアナ妃は運命に翻弄され、
読んでいて胸が苦しくなりましたし、
ベティフォードは2011年まで生きていた方で、
なんで知らなかったんだろう、と思います。

本書を読むまで知らなかったけど、
読んだら忘れられないのは、
ハワードヒューズ(強迫性障害)
ジョージガーシュウィン(ADHD)です。
二人ともタイプは違うけど、印象的でした。
ひとりはとにかく苦しくて狂気と恐怖、
ひとりはとにかく忙しくて陽気な印象です。

翻訳の本て、個人的に好き嫌いというか、読みやすい読みにくいがあるのです。
本書は、著者も訳者も登場する人たちに対しての愛情、好意のようなものを感じて、読み進める手が止まりませんでした。

伝記になっていたり、歴史の教科書に出てくるような人で、イメージしかなかった人たちが、本当に人間として生きていたんだ、と思わせてくれる一冊です。

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2023年04月23日

Posted by ブクログ

著名な人ほど世間からの期待と本来の自分との乖離に苦しみそうだ。偉人や有名人のそうした「心の病い」や「変わった癖」を扱うのが本書。偉人に関しては苦労を乗り越えての成功体験談が多い中で、慢性的に抱える問題を扱うという興味深い本。

紹介文に書かれている通りだが、本書で取り扱われる著名人は12名。マリリン・モンローは「境界性パーソナリティー障害」、アンディ・ウォーホルは「ためこみ症」、ダイアナ妃は「過食症」で、リンカーンは「うつ病」など。チャールズ・ダーウィンは生涯にわたって心身の不調に悩まされ、ハワード・ヒューズはドアノブにティッシュを何枚も巻かないとドアを開けられなかった科学、ビジネス、政治、芸術などの分野で偉業を成し遂げた一方で「自閉症」、「うつ病」、「不安障害」、「依存症」、「強迫性障害」といった心の病を抱え、その症状から来る特異な行動を見せていたという。

有名になり華々しい業績をあげればさぞかし順風満帆な人生なのではないかと思うが、必ずしもそうではない。人が羨むような偉人達も、いや、だからこそかもしれないが、苦しんでいるのだ。全ての偉人がそうだという事ではないだろうが、偉人なりの生きにくさがある。平凡であっても幸せな人生なのかもしれないという自らの再発見にもつながる。

一挙手一投足を注目されたり、衆目に晒されるプレッシャーで参ってしまったり、あるいは、そもそも不安障害や強迫性障害のような息苦しさがあるから、何かに固執して成果をあげたり、という事があるようだ。そのいずれも、決して居心地の良い世界ではないような気がするが、もしかするとそんな当たり前の評価は外部の人間の思い込みで、本人たちはそれで幸せなのかもしれない。いずれにせよ「極端だ」とか「変わっている」ことが良くも悪くも目立つという事だろう。自分がそうなりたいかは別として、陽の当たる所には影がある。しかしその影が庶民の感覚におけるネガティブなものかは分からない、といった所だろうか。

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2025年03月04日

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