あらすじ
コーヒー市場に革命をもたらしたスターバックス。
同社の特徴は、徹底した社員本位の経営。社員の利益を図ることは、コスト増で利益減となるどころか、経営者が予想もしなかったほどの活性剤になっています。自分の会社が好きになり、会社の方針・目標に共感した社員は、会社発展のために努力するようになる。社員が自尊心と誇りを持てば、さらに家庭や社会への貢献につながる…。
企業が大きく成長するには、利益追求が第一ではなく、正しい価値観と人材を基盤とした経営が必要でることは言うまでもありません。その要は真心。ハワード・シュルツCEOの自伝のかたちを取りながら、古風ともいえる同社の戦略を詳細に描きます。
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今や多くの人が知るスターバックス。
その成長記録を知ることができる一冊。
こだわりを持ち、高い目標を掲げ、仲間を大切にする。
自分たちの価値観を見失わずに保ち続けることは、難しいけど、大切なことだ。
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スターバックスが誕生するまでと、97年くらいまでの成長について創立者のハワードシュルツ目線で書かれた本。
スタバの理念、大切にしているもの、目指すところなど細かく書かれており、非常に面白かった。スタバに行くことがある人は是非1度読んで欲しい。20年以上前の本だが、スタバを見る目が変わると思う。
この本を読んですぐにスタバに行ってエスプレッソを頼んだ。初めて飲んだエスプレッソはとても苦かった。
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身近なスターバックスが世界企業になるまでの道のり。
ハワードシュルツカッコ良すぎる。
「私の成功は能力と幸運の賜物であると同時に、忍耐と努力の結果でもあるのだ。どんなことにも意欲的に取り組んだ。自分に責任を持ち、どんな人からも学ぼうとした。チャンスは絶対に逃さず、一歩一歩着実に成功への道を切り開いてきたのだ。」
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良本です。日々何気なく飲んでいるスターバックスのコーヒーですが、
その意外な歴史が知ることができました。
その中でもお気に入りは。
スターバックスは元々は買収されて今のスターバックスがある!? スターバックスは元々違う社長さんがやっていて、コーヒー豆販売店でした。
しかしお店でエスプレッソコーヒーを飲ませたい!ということで、
元々スターバックスで働いていた人が独立した後に、
スターバックスを買収して今のスターバックスがあります。
ちなみに他にもスターバックスで流れている音楽を売ったりということもしたらしいです。
スターバックスの由来。
スターバックスの名前の由来は、北西部に関連する名前がいいということで、
レーニア山という山の採掘場の『スターボ』と 『白鯨』のピークォド号の一等航海士の名前がスターバック
という二つから「スターバックス」となっています。
今ではいたるところにあるオシャレなカフェ、スターバックス。
その背景には色々なことがあったのですね。。。 スターバックスがこれからはもっと美味しく飲める気がします。
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ハワードシュルツがどのような熱意をもってスターバックスを立ち上げていったかを、当時の心境や考え方を振り返り描いている。成功も失敗も含めて回顧しており、自分の仕事や生き方にも参考になる部分が大いにあった。
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20年も前に出版された本だが、感動した。著者のシュルツ氏は、今年6月まで30年以上もスターバックスを経営した。彼は低所得者用のアパートで育ったが、仕事でシアトルを訪ねた時に出会ったスターバックスに心を奪われ、自分を売り込み、雇ってもらった。当時、スターバックスはシアトルに店舗ほどの小さいビジネスだったが、イタリアで飲まれているエスプレッソをアメリカに初めて紹介した。スターバックスで働いた後独立して自分のコーヒーショップを出し、その後その会社がスターバックスを買収した。会社の経営や資金調達の経験が無かった著者は、様々な苦労をするが、彼同様に香り豊かなコーヒーに魅せられた同僚たちがサポートしてくれた。
シュルツ氏のアメリカ人的な前向きさと情熱がまぶしい。こんな会社で働きたいと強く思った。著者は、従業員をパートナーと呼び、福利厚生や慈善活動も充実させながら、会社をどんどん拡大していった。品質には妥協しなかったが、細かなところに目が届かなくなり、批判もされる。株式は上場され、仲間たちと会社を発展させていく。
シュルツ氏はユダヤ人で、さすがにユダヤ人は商才に長けているなと感じた。社長を退いた今、アメリカ大統領選に立候補することを検討しているそうだ。私が初めてスターバックスのコーヒーを飲んだのは1994年の夏、サンディエゴでである。今は、日本の実家の近くにすら店舗がある。この本を読んだら、どうしてもスターバックスのコーヒー、しかもエスプレッソドリンクが飲みたくなり、仕事の前に店に立ち寄って、雰囲気を楽しんだ。贅沢なひと時を味わえた。
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スターバックスを回収したハワードシュルツの物語。一つ一つの章のメッセージが濃かった。膨大なる裏づけをもとに章立てされているイメージ。
確かにきれいごととしてまとめられていると思われてしまうかも(アメリカンドリームすぎると)しれないけれども、あれだけの経験から言葉を紡ぎだせるのはすごいと思った。素直に羨ましい。
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分厚い本なので、読み始めるまでしばらく”積読”状態になっていたが、いざ読んでみるとストーリー仕立てになっていて読みやすい。また各章のはじめに教訓となることばや、著名人の名言が引用されておりビジネス書としても役に立つ。
これまで「スターバックスジャパン」関連の本しか読んでいなかったのが、やはりそれ以前の歴史を知り、経営の根本理念を知るためにも、この本は必須だと思う。
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貧しいユダヤ人の家庭からスターバックスCEOまで上り詰めたハワード・シュルツ氏の自伝。1000万クラスの年収を蹴ってまで小さなコーヒーショップに転職してスターバックスを大きくしたシュルツ氏。飲食店ながら従業員にストックオプションを持たせたり等、企業としては独特な経営スタイルを発揮するシュルツ氏の原点が幼少時代から上場後までまとめられている。
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人生の50冊 プロデューサー編 ベスト1
君は、生涯の情熱を傾けるモノに出会っているか?
高収入の一流ビジネスマンだった男が、
突然喫茶店経営し、コーヒー豆の輸入業者になる。
周囲は大反対!店も当初は全くうまくいかず、
労使問題、商標問題まで発生する。
ただ彼には夢があった。
「ヨーロッパのカフェ文化を全米に届けること」
これは生涯を賭けるだけの夢をに巡りあった人生の話です。
プロデューサーに一番必要なモノは何かを
スターバックスの誕生物語は教えてくれます。
事業プロデューサーは
周囲を動かし、顧客からの共感を得る夢が最重要なのです。
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ここまで“人材”を重要視している経営者が居ることに驚いた。
コーヒー豆の小売店から知る人ぞ知る大企業に成長させた、その手腕に慄いてしまう。
ブルーカラー出身だからこそのハングリー精神なのか、とんでもない熱意と努力と真心で以て、築き上げた成功なんだなと。
店舗で接客対応しているパートナー(従業員達)をスタバの顔だと言い切って、大事にできるところも凄い。
ボトムアップは当然として、CEOになっても自己改革をする。
正直スタバほどの規模の会社が、末端まで社訓を浸透させるって無茶だと思ってる。
でも実際スタバに行くと、いつも気持ちの良い対応をしてもらえるという事実がある。
だから本書を読んだ時は「そういうことか」と素直に賞賛したくなったし、前より好きになった。
店内の雰囲気も良くて落ち着くという理由から、コーヒー苦手なのにふらっと寄ってしまう。
スタバってディズニー的な良さがあると思う。
飲食店でこれは本当に凄い。
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スターバックスを小売業から飲食店に変え、業績を大きく拡大させたハワード・シュルツ氏が、成功する経緯をまとめたもの。スタバ経営への想いと、困難との戦い、決断など、成功に導いた経営者の活動が理解できる。勉強になった。
「人々がスターバックスを訪れるのは、店の特色が気に入っているからだ。それはコーヒーの品質だけではない。コーヒーを飲みながらスターバックスならではの暖かい雰囲気と情緒を味わえるのだ」p5
「(社員との信頼関係)パートタイマーを含む総合的な健康保険制度や全社員を対象とするストックオプションなど画期的な制度を導入してきた。倉庫係も入社したばかりの小売店員も人間として敬意を持って待遇されているのだ。ほかの多くの企業では、そのような待遇を受けているのは上級幹部だけといっていいだろう」p6
「優れた商品を提供しさえすれば、たとえ時間はかかっても顧客は必ずそれを選択するようになる」p46
「私はイタリアのコーヒー文化をシアトルに持ち帰り、周囲の人たちを啓蒙することに努めた。それが次々と波紋を呼び、やがてアメリカ全土に広がったのである。イタリアのエスプレッソとの出会いがなかったら、スターバックスは今でも、地方の人気のあるコーヒー豆販売店のままだったかもしれない」p69
「(初期の資金集め)私は単なる負け犬というより、負け犬の負け犬だった。人生の最も厳しい試練にさらされていたのだ」p95
「投資してくれた投資家に、なぜリスクがあるにもかかわらず投資を決断したのかと聞けば、きっと私のアイデアではなく私という人間に投資したのだと答えるだろう」p104
「パートナーと組むときも社員を採用するときも、あなたと同じ情熱、意欲、目標を持つ人物を選ぶことが必要だ」p113
「新たな土地に進出しようとすると、決まって誰かが失敗すると言う。これまでのところ、そんな予想はすべて外れている」p155
「(初期の適切な戦略)(カフェとして創業した)1987年から1989年の間に、われわれは急速な全国展開に必要な確固たる基盤を確立した。経営の中核となる人材を迎え入れるとともに、早め早めに資金を投入して、将来必要となる設備を、実際に必要となるはるか以前の段階で整えることができた。確かに費用は莫大だったが、この投資を行なったからこそ、スターバックスは毎年毎年、息つく暇もないほど急速に発展し続けることができたのである」p189
「企業が倒産したり伸び悩むのは、ほとんどの場合、必要な人材、システム、手順への投資を怠るためである。ほとんどの経営者は、この投資に必要な金額を過小評価してしまう。また、巨額損失を報告する時のつらい心境も、やはり過小評価している」p193
「残念ながら小売業では、フランチャイズ契約を結んで資金を賄わないかぎり、創業からしばらくの間は大きな損失を出すのが普通なのである」p193
「すべての起業家に対して、次のように忠告したい。あなたのやりたいことがはっきりしたら、同じことをやった経験のある人物を見つけることだ。単に経営者としての才に恵まれた人間でなく、あなたを導いてくれる経験豊かな起業家を探さなければならない。彼らは地雷原に埋められた地雷を見つけ出す術を心得ているのだ」p203
「決断を迫られたのは、競合他社の中にフランチャイズ制で全国展開を図るところが現れ、スターバックスが競争から脱落する危機に直面した時である。1991年には短い間だったとはいえ、ある業者が店舗数でわれわれを上回った。それでも私は、自らの運命を自らの手で切り拓くために、店舗数は自社所有であるべきだと主張した」p222
「(ハワード・ビーハー)顧客中心でやらなければ商売が成り立たない、そういう世界で仕事をしてきた」p222
「われわれは生豆を仕入れてからカップの中で湯気を立てるまで、すべての段階で品質管理に異常なほど気を配っている。コーヒー豆の仕入れも焙煎も自社で行い、それを自社所有の直売店で販売する。これは垂直的統合の究極の形である」p230
「私の経験では、アメリカ企業は、人間関係や誠実さの重要性を過小評価するようになってきている。信頼できる相手と取引することが極めて重要だという事実を、あまりにも多くの人が見失ってしまったのだ」p246
「(不安との戦い)スターバックスは流れに逆らって泳ぎ、征服し難い山に食らいつくことで、情熱の火をかき立てられてきたのだ。われわれの考えが世間に通じること(しかも、予想をはるかに超えて)はすでに証明された。だが、今も勢いを維持できるのだろうか」p256
「答えが書物の中に見つかることは、ほとんどなかった。評価の高い他の企業の行動を観察することが何よりの指針となる。しかし、急成長を遂げつつ高い水準と価値観を保ち続けるという難問に取り組んだ企業は、残念ながらすごくわずかしかない」p265
「多くの起業家が罠にはまっている。自分のビジョンにすっかり心を奪われ、社員の意見を切り捨ててしまうのだ」p276
「成功の途上にあって、なお自己改革を目指す人間はめったにいない。物事がうまく運び、周囲の賞賛を浴びているときに、なぜ勝利の方程式を書き換えなければならないのか。答えは簡単だ。世の中は常に変化しているからである」p292
「スターバックスの場合、製品は単なるコーヒー以上の意味を持っている。顧客がスターバックスを訪れる理由は、コーヒー、社員、店での体験の3つなのである」p340
「ひとたび成功を収めると、世間の態度に変化が見られるようになった。かつて声援を送ってくれた人が、われわれを攻撃する側に回った。スターバックスがもはや弱者でないとわかると、今度は何とかして叩きつぶそうとするのだ」p404
「短期的な問題の対応に追われていると、長期的な展望を見失いやすいということだ。経営幹部は特に、問題が切迫しているときに判断を誤ることが多い。より大きな問題を見過ごしてしまうからだ」p444
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学生時代
シュルツ。初めて経営者ってのに、わくわくを覚えた人かもしれない。スタバやタリーズなど、コーヒー経営の本は何故か手に取ってしまう。
最近ももう一人のスタバの立役者ハワードの本を読んでいるし。
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友人と話していると、スターバックスにいる人はスターバックスにいる自分がかっこいいと思って座っている、とよく言っていた。
その時私も納得していたが、この本を読んでそれはスターバックスの基本的な価値観にも通ずる所があり、スターバックスという場所は人々の憩いの場であると同時に優越感にも浸れる特別な店を想定してつくられていると知った。
ハワードさんから学んだことは、自分が信じた価値観を決して曲げないことと、自らの意見だけに頼らずきちんと周りの意見に耳を傾けて実行していく力。
危機に直面するとつい安直な方向に進みがちだが、スターバックスは価値観を基準にブレることなく乗り越えてきた。
現在コロナウイルスで閉店している状況だが、ある意味今後のスターバックスがどう乗り越えていくのか楽しみである。
早くお店でコーヒー飲みたいです。
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コーヒーに興味を持つようになる始まりから、読むのが止まらないくらいおもしろいスターバックスが成功するまでの過程。
スターバックスを毎日のように活用しているので、こんな原点があったんだという知れる興奮に立ち会えた。
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「最もやりがいを感じるのは、才能に恵まれた人が、苦難を乗り越えて、会社と共に成長する姿を目にする時」
「人々と共に獲得する成功ほど嬉しいものはない」
あと、1店舗で客が混雑しているからそのニーズに応えるためにもう一店舗増やすと、一店舗あたりの売り上げが落ちて、株価が落ちるというところに、株価だけでは判断し得ないものがあること
仕事ができる人は同時にデザイン、スタイリッシュさにもこだわりがあるということに対して
確かに、ビジネスメールも仕事ができるほどスタイリッシュ(フォント・フォーマットがきれい)という共通点があるなと思った
(ビジネスメールのフォーマットだけでも相手に評価される怖さ)
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自身とスターバックスの伝記。これからの人類にとって必要な会社、組織は、自社製品ではなく作品、モノではなくそれを超える価値を生み出していける存在のみだと感じる。むしろその一点に集中すべき。アップルにも同じ息遣いを感じる。自社はどうか?
・スターバックスは人々の心の琴線に触れているのだ
・コーヒーをワインと同じように扱う
・コーヒーはイタリアン人にとって音楽のような存在だ
・革新的なアイデアが新しいパラダイムを形成し歴史的な出来事になると、その価値を予め予見していた人物が脚光を浴びる。だが、やがてそれは新たな社会現象を生み、新語としてテレビのトークショーやコメディー番組で使われ始め、ついには辞書に載り、文化と時代の象徴となる。このときこのアイデアは、単なる一企業家や小集団の時宜を得たきらめきなどという域をはるかに越えた存在となるのだ。
・フラプチーノの開発に調査(フォーカスグループ)は行なっていない
・スターバックスの将来に決定的な影響をもたらすアイデアが、昨日入社したばかりのバリスターの心の中に芽生えているかもしれない
・相違点があることを不満に思うよりも、むしろ喜ぶ事を学んだ。
・絶えず変化し続けるこの社会において、最も永続性のある強力なブランドは「真心」から生まれる。
→永く続く企業とは信頼される企業にほかならない。(広告キャンペーンでは生まれない)
→ナイキ(フィル・ナイト):最高のアスリートが選ぶシューズ という遺産を脈々と引き継いでいる
・偉大なブランドは、常にそれ自身を越えたものを象徴する。
→ディズニー:楽しさ、家族、娯楽
→ナイキ :卓越した運動能力の象徴
・同じ顧客でも時間、場所、気分でニーズが変わる
・最も重要な部署はマーケティングではなく人事部だ。(企業は人なり)
・相手の欠点を単刀直入に指摘し、どうすればよいか教えてあげることこそプロフェッショナルな態度だ。
・秘密のスタジオ:芸術家、建築家、デザイナーで構成するチームが次世代店舗をデザインしている。創造性の泉が涸れないよう。
・問題にぶつかると、それを修正するだけではなく、その過程で今までにない、素晴らしい何ものかを生み出す。
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ミッションステートメントを社員側がレビューする仕組み。広告ではなく顧客接点の育成でのブランド構築。会社が社員を支えることで社員に能力発揮してもらい会社を支えてもらう。
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スターバックスの創業当時からの成り立ちはとても勉強になった。
元々、スターバックスは豆売専門店だったが、ハワードシュルツのエスプレッソやコーヒーへの情熱が現在に至るスターバックスの発展の原動力となった。
あとはハワードシュルツの上昇志向。シアトルから全国へ拡大していく過程の話は本書でも一番興味深かった箇所かもしれない。
後半は会社の規模が大きくなり、それにつれて登場する社員や幹部も増えてきたが、会社として軸がブレることなく、決めた方針に真っ直ぐ進むことの大変さ、そして重要さが伝わってきた。
本書全体の内容としてはコーヒーのスキルや知識ではなく、ハワードシュルツのスターバックスへの熱い情熱と経営手腕、経営観がメイン。
業種、職種問わず、有益なことが書かれている。
個人的に一番心に残ったのは以下フレーズ。
「何をやるにしても、危険を避けようとしたり、ありきたりの方法で妥協したり、これまでの方式に合わせようとしてはならない。期待されたことをやるだけでは、期待以上の成果を上げることは不可能なのである。」
Posted by ブクログ
スターバックスという空間は、どのようにして作られたのか?
世界の大きな都市にはどこにでもあると言っていいほどの店舗数を構えるスターバックス。
イタリアの深煎りコーヒー「エスプレッソ」を主軸に今まで歩んできた数々のストーリー。
『スターバックス成功物語』
会長兼CEOのハワード・シュルツ氏が綴る、自己啓発の要素を含むビジネス・エッセイ本。
本書を読んで印象に残った3点を紹介します。
1つめ、社員とコーヒーの品質に重点をおいた社訓
2つめ、自分を導いてくれる助言者を探し続けること。
3つめ、損得だけではない思いやりの思考
会社の目的は利益を求めることではあるが、スターバックスは収支が赤字になろうとも、利益より品質を優先する会社だ。
スターバックスは社員と対等な立場に立ち、社員に愛される職場環境を作り、その社員はこよなくコーヒーを愛する。
ハワード・シュルツ氏の人を思いやる温かい志が感じられる1冊!
Posted by ブクログ
儲けは後からついてくるのに、儲けることが目標になってしまっている企業がたくさんある中で、経営者、企業家として自らの哲学を継続し、よれなかった点が素晴らしい。
この後の退任後に会社は危機を迎えるが、再登板で見事に復活させたのを見ても、嘘がないのではないかと思える。
企業の成長過程で自分も変化出来るところも立派。
Posted by ブクログ
自分の貧困の家系での何くそという反骨精神により、大学までの日々。イタリア旅行でエスプレッソコーヒーとの出会い。小さなスターバックスコーヒーから、現在の大会社スターバックスコーヒーへの道のりまでの記録。熱い情熱を感じました。今までオシャレだな程度にしか思わなかったスターバックスコーヒー、この本を読み終えてからだとまた違って見えました。
Posted by ブクログ
私にとっての「スターバックス」は、単なる喫茶店ではなく、心を落ち着かせる場所である。
もちろん、コーヒーを含めて飲食メニューの質も高い。
仕事の後、買い物の途中、ゆっくり読書をしたい時、あらゆる時の選択肢の1番手となるのは「スターバックス」だ。
その「スターバックス」をいかに素晴らしい企業として成長させてきたか、またどんな困難に立ち向かい乗り越えてきたかが本書には書かれている。
小売業が厳しい競争に晒されている時代に、どうして「スターバックス」は、他より高い単価にもかかわらず成長し続けられるのか(現在の経営状況を見てないので、間違ってたらすみません。)
本書を読めば、他の企業との違いが分かると思います。
Posted by ブクログ
経営者として、従業員を大切にすることが、企業を成長させることにつながるのだと分かった。
父親に働いてもらいたい企業をつくるという信念が根っこにあるのだと理解できた。
人の心を掴むためにはパワーの源になると思う。
Posted by ブクログ
貧困から抜け出すために努力に努力を重ねた男がコーヒーに魅了されて、コーヒーを武器に世界を征していくお話。
とくに創業立ち上げ~買収完了辺りまでが面白かった。コーヒー豆を売る店からカフェを併設し、カフェラテをヨーロッパから輸入し、フラペチーノを売る……投資家から資金を集め、買収し、店舗を拡大して海外にまで進出していく。企業が成長して拡大していくのはワクワクしながら読むことができた。
ただ、後半の大企業になって多くの人間を束ねるトップとしてどうあるべきかみたいな記述が増えてくるのだけれど、どうにもイメージが掴みにくいし、まあ、大変なんだろうな、と思うけど、でも、だから何?綺麗事だなあ、という感じがする。でも、これが頂点から見える視点なのだろう。
でも、どのように、何に、こだわりを持って、何に妥協したのか、という視点は面白い。
コーヒーが好きだったら読んで間違いは無い一冊だった。
Posted by ブクログ
スタバの成功要因を創業者本人が語ったもの。1998年に書かれたものなので、現在のスタバの戦略とは異なる部分もあるが、稀代の起業家であるシュルツが何を考えていたのかを知るのは意義がある。
価値観
企業の文化を確立する。社員を採用するときも、あなたと同じ情熱、意欲、目標を持つ人物を選ぶ事が大切である。そういう人たちと一緒に、社内文化を確率しなければ成功はおぼつかない。
スタバが提供する価値
ロマンチックな味わい: スタバで過ごす時間は単調な日常からの開放である。
手の届く贅沢: 労働者も医者も、自分へのちょっとしたご褒美としてコーヒーの味を楽しむ
第3の場所: 職場や家庭と違う場所を求める人の欲求を満たした。在宅勤務をする人が増えた事も追い風だった。
パートタイマーにも健康保険を提供
米国の小売業の年間離職率は150〜400%に対し、スタバは60〜65%である。会社が社員を支えれば、社員は会社を支える。
ミッション・ステートメント
会社の目的を明確に伝える文章を作成した。それを土台として、あらゆる意思決定の適不適を判断する基準を定めた。また、ミッションレビューという制度を取り入れ、会社の決定がミッションにそぐわないと社員が感じた場合、カードにその旨を記入して提出する。経営陣は2週間以内にそれに対して回答をすることになっている。 ← この制度の危うさは、会社が成長するに伴い、ミッションに対するグレーな決定もせざるを得ない事が出て来た際に、満足な答えを回答できない可能性があるという事だろう。
実際、事例としてスーパーでのコーヒー豆の販売について、それはスタバが提供する価値ではないという事で見送ったとの話が引用されている。スーパーなどで売っているものと一線を画する事が重要だという事だという。しかし、現在ではコストコで豆を売り、スーパーではVITAというインスタントコーヒーを販売している。このあたりの経緯はおそらくシュルツがCEOに復帰してから出版された次作にかかれているのかもしれないが、こうした方針の転換は、場合によって価値観を護ってきたと自負しているであろう社員からの反発を招くであろう。シュルツのようなカリスマ創業者でなければ、ハンドルは困難ではないだろうか。
ブランドマーケティングについて、多くの企業はP&Gのやり方を参考にしているという。大量販売と大量広告によって競合相手からマーケットシェアを奪うことを目的としている。一方、スタバは、市場を拡張することによって、新たな市場を生み出し、ライバルの顧客を奪おうなどと考えた事もない、と言う。← 上場によってウォール街に四半期毎にレポートをしなけれあばならない企業であれば、いつかはそうした理念が正当化できないような場面が来ることもあるであろう。