あらすじ
西側の「色めがね」を外して現実を見よ!
ここまで現実がよくわかる世界情勢の本は誰にもかけない。
プーチンの言い分が聞こえてくる恐ろしい本だ。
―橋爪大三郎(東京工業大学名誉教授・社会学者)
「現世の話」「世俗社会」の常識は、ロシアに全く当てはまらない─。
ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに、注目される世界情勢。
政治、軍事、経済、地理といった様々なレイヤーが複雑に絡み合う現実を、一般に考えられる要因だけでなく、文明・宗教を含めた多層的な観点で理解しよう、というのが本書の目的です。
西欧型の「植民地帝国」や「国民国家」を主とする従来の地政学ではなく、「宗教を基盤とする文明の中核を為す帝国」を主とする、「宗教地政学の視座」でロシア・ウクライナ情勢、世界変動の分析を試みる一冊!
【目次】
序章 宗教地政学から読み解くロシア原論
第一章 ロシアとはいったいどんな国なのか
第二章 ロシア正教会とは
第三章 宗教から見たロシアのウクライナ侵攻
第四章 世界はどのように変化するか
終章 ロシアとトルコの500年の戦いから見たロシアのウクライナ侵攻
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Posted by ブクログ
ロシアのウクライナ侵攻から1年以上経過するが、終わりは見えない。
これまでにウクライナ関連本を読んできたがよくわかなかった。過去にあった事件からウクライナからロシアに対する怨嗟があることは知っていた。ロシアからウクライナにはそれほど怨嗟はないだろう。しかしことはそんな単純ではない。著者はカソリック社会と正教社会、そこに割って入ったトルコ、イスラム社会があり。複雑な様相を呈する。
それがここ数百年の流れであある。ロシアはいつも西洋社会から疎んんじられ、嫌われてきた。にもかかわなず、オスマントルコの力をそぎ、ナポレオンを撃退し、ヒットラーを撃退し、9.11以後は米国追従の立場をいち早く表明した。しかし、いつまでたってもロシアは仮想敵国とされ、それだけでなく、旧社会主義陣営の国々が次々とNATO傘下に入る。
そんな状況でにっちもさっちもいかなくなってウクライナ侵攻にいたったようだ。
これってどこかで聞いたことなかったか?そう、真珠湾攻撃である。攻撃せざるを得ない状況が周りから徐々に準備されたのである。
再読が必要な本です