【感想・ネタバレ】数学と人間のレビュー

あらすじ

「近ごろ数学がいろいろの所に顔を出すようになって、数学ぎらいの人々を困らせたり、うんざりさせているようだ。この本はそういう人々のために書いたいくつかの文章を集めたものである。どの文章も数学とはそれほど恐いものでも、また人間ばなれしたものでもなく、ただの人間たちが、何千年も昔から、寄ってたかってつくりあげた、きわめて人間くさい学問なのだ、という立場から書かれている。」(あとがきより)
数学の歴史や、数学のなかのいくつかの典型的な概念について、また、子どもも親もセンセイも悩ませる「集合」についてなど、平易でありながら本質的な数学論が語られる一冊。
『数学は変貌する』を改題、「数学と人間」「現代社会と数学の役割」「文科のための数学」の三篇を増補し、〈弔辞〉大岡信、〈追悼エッセイ〉森毅「異説遠山啓伝」を収録。

【目次より】
プロローグ 数学とはなにか
数学は変貌する――古代から現代まで
古代の数学
中世の数学
近代の数学
現代の数学
連続と不連続
数学の方法
分析―総合の方法
等質化の方法
操作的方法
「集合」おそるるにたらず
数学と人間
現代社会と数学の役割
文科のための数学
あとがき
弔辞(大岡信)
異説遠山啓伝(森毅)

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Posted by ブクログ

この書籍は1971年に書かれた書籍を基に文庫化して出版された本であり、50年以上前の文章である。しかし、数学の歴史の概観を「古代」「中世」「近代」「現代」で分けて記載しており、その位置づけや整理内容はとても分かりやすく、また大枠をよく表現されていると感じた。
また、最後の「文科のための数学」の章では、実務に統計などの数学が求められるようになってきたことを言及しており、今では当たり前に求められている数学知識の内容が、当時は走りだった状況を知ることが出来、その観点でも面白かった。

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2025年03月30日

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