【感想・ネタバレ】『歎異抄』講義のレビュー

あらすじ

『歎異抄』は親鸞の弟子・唯円が、親鸞の死後、師の教えとは異なる解釈が弟子たちの間から出てきたことを歎き、親鸞の教えを再確認するために記したもの。親鸞、そしてその師・法然の教えのエッセンスが詰まった重要な一書であるが、その内容を理解するのはひじょうに難しい。それは、世間の常識では理解しがたい宗教の論理で全編が貫かれているからだ。本書はその宗教の論理を理解し、教えが自分のものになるようにと、碩学が一般読者に向けて行った読書会の記録。懇切丁寧な説明はもちろんのこと、参加者からの質問や感想が、浄土仏教の理解を大いに助けてくれる。

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Posted by ブクログ

親鸞の弟子、唯円が著したとされる歎異抄を、阿満さんが一つ一つ言葉を、用語を、ニュアンスを丁寧に、基本を繰り返しながら語りかけてくれます。信心では2つが大事。阿弥陀仏が凡夫のために創造した念仏を、私が阿弥陀仏の物語を理解した上で選択したその瞬間の他力本願を頼む信心と、念仏を唱えるたびに私のなかに少しずつ蓄積していく阿弥陀仏から賜る仏心というべき信心。生死の限界の中でも摂取不捨を感じながら仏の大事業へと向かって歩みゆけるという安心感。その歩みの中で宗教倫理を自然に実践して行けることのでの世代を超えた社会貢献。南無阿弥陀仏。NHKのドキュメンタリー、こころの時代、の阿満さんを思い越しながら読みました。

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2024年09月22日

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