あらすじ
一希(かずき)にとって共に暮らす又従兄・柊慈(しゅうじ)は人生の全てだった。初対面で彼をお姫様と間違えプロポーズした一希を美しい笑顔で受け入れ、両親を亡くしたときは親身に寄り添い慰めてくれた。一希は食事も着替えも入浴も射精さえも柊慈に世話され、それが愛情だと教え込まれた。そんな二人の仲を邪魔するのが柊慈の親友で白波(しらなみ)組・若頭補佐の功(こう)だ。会うたびに意地悪をする憎らしい男。けれど根っこは優しい功に胸が疼くのも事実だった。だがある日、銃撃された功を庇って怪我をした柊慈が犯人に連れ去られてしまい……?
※本書は「悪夢のように幸せな」(プランタン出版刊)を元に電子書籍化いたしました。表紙イラストはミキライカ先生の描き下ろしとなります。表紙イラスト以外の収録はございません。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
清々しい程の執着愛でした。このくらいの執着を見せるのが真の愛だと思います。
幼い頃から「お嫁さんになってほしい」とそのたぐいまれな美しさをもつ柊慈に恋心を抱いていた一希はある日突然両親を事故で失ってから親戚である秋月家に引き取られて、柊慈の手厚い世話を受けている。
それは膝の上で食べさせてもらったり、着替えさせてもらったり、体中を慈しまれたり。
その関係は家族であれば当たり前だと擦り込まれて一度も疑う事の無い一希。
そんな一希の心を乱すのが、柊慈の親友であり極道の次男、功。
わざと乱暴に一希に拘るが、その純粋で美しい子供に恋心を抱いていました。
二人が幸せならばそれでいいと一歩引いていた功だが、ある時柊慈と一緒の所を他所の組の鉄砲玉に襲撃されて柊慈は弾丸に倒れたまま連れ去られるという事件が起こる。
両親を失って再び愛する柊慈を失う事に耐えられず、傷心の一希に押さえていた想いが止められなくなった功だが。。。
最後はどんでん返しです。
あのまま功の女になってしまうのかと気が気ではありませんでしたが。
張り巡らされた愛と言う名の蜘蛛の糸に絡まっていたんですね、小さい頃から。
水名瀬さんの絵が花を添えて美しかったです☆〜
Posted by ブクログ
あらすじを読んで気になって購入。予想以上に面白かった。話の序盤で黒幕が誰か解るんだけど、どっちとくっつくの?と思い読み進めると、なんとまあ柊慈の用意周到な事。二人が幸せならそれでOKな感じが良かった。理想のラスト。柊慈の執着心が凄い。ある意味ドロドロで甘々な作品。
ごくありふれた…
3pものかと思ったら…
いやいやいや、そう来ましたかぁ〜
感心してしまうくらい執着愛の強さ。
こんなに強く愛されてるなら一希も幸せだよね。
Posted by ブクログ
水名瀬雅良センセのすてきな表紙からすると、3人仲良く華麗に複数モノみたいですが、残念ながらまったく違います。
耽美な雰囲気のある甘い話ぽくありながら、実はとても恐いかも。
受の一希が、柊慈との生活を普通で幸せだと思っている時点で慄きます。長年手間暇かけて、柊慈がせっせとインプリンティングしてきた成果なんでしょうか。ある意味すごいです。それだけ愛が深いと言われると反論できませんが、一希、しっかりしろと言いたくなります。その若さで介護?されてたら、イイ大人になった時ポイっと捨てられないでしょうか…?柊慈のせいで人生破滅路線に向かわなければいいなと、他人事ながら心配です。
もう一人の黒髪893の功ですが、BL的にはよくあるタイプなので好感持っていたのに、柊慈にやられっぱなし。
しかも、間男のような横取りが、一希ラブな893とはいえ横暴すぎた。ちょっと残念な役回りです。
功にそう仕向けるようにした柊慈の執念深さというか、根回し万全な腹黒さは度が過ぎていて、呆気に取られます。むしろ、ここまでくれば大絶賛。一希相手に何でそこまで?という呆れるばかりの見境の無さが、恋というものの絶大な恐さを見せつけてくれています。功に気持ちが傾いていた一希を取られたくなくて、必死だったのかと思うと切なくもなるし。
傍観者としては、一希の今後が気になるなー。柊慈に「これが幸せ」と刷り込まれて、なんの疑いも無く信じきって、それはそれでいいんですが。かといって、功とくっついても「姐さん」??なんかヤな予感しかしないし。
エロはそこそこ。柊慈は前半大事にし過ぎて、きわどいところまで。功は逆に無茶振り大量で(柊慈の罠です)、萌えはなし。でも、柊慈のギリギリ介護系育児系寸止めエロはよかった。剃毛描写は煽られます。
Posted by ブクログ
とても怖いお話ですね。そしてとっても引き込まれるお話でした。
攻のここまでの執着、圧巻です。周囲の気持ちを思いっきりコントロールし真実も捻じ曲げ、捻じ曲げたものを真実に変えてしまう力は圧巻です。