あらすじ
真実を知るには、「それなりの代償」が必要だ。
迫りくる事件に次ぐ事件! 激動のオカルティックサスペンス開幕!
正義に燃える週刊誌記者・鈴木蘭は、政治家が裏社会と繋がっているという特ダネを入手する。だが、裏社会の人間に目を付けられてしまい、命の危機に……!
しかし、裏社会よりも危険な「何か」が、そこに迫ってきていた。
『岸辺の夢』にて「アフタヌーン」四季賞2020冬のコンテストの四季大賞を受賞し、公開時にTwitterで13000「いいね」を獲得した新鋭による、初連載!
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勢いはすごいが
何というか、勢いの凄い作品。
各キャラも生き生きとしており、セリフもいい感じ。
ただ、ちょっとやりすぎ感があるかな。
特にネズミの件に関してはさすがに現実感が薄すぎる。
いわゆる超能力とか超常現象はマンガの世界ではリアリティを持たせることができるが、大量のネズミが3階にあっという間に押し寄せるというのはマンガの中でもリアリティがない。
絵も同様で、勢いがあり、個人的には嫌いではない。
ただし、キャラ絵はたびたびデッサンが狂うし、車の絵も下手。
根本的には絵が上手くないのだろう。
そして何より、違和感のあるシーンが多いのが気になった。
序盤の倉庫での殺戮の件、白目の男が血の付いた足跡を残しているでしょう?
東京一と最初にあった際、外開きのドアから覗いていたのを中から足で蹴って閉めている?
週刊誌が生存者の写真を撮るとして、事件の生き残りだというインタビューが無ければ何の意味もないのでは?
直後のネズミのシーン、ネズミの大きさが小さすぎる(ハツカネズミ?)。
同じシーンで、東京一を蹴り倒した際だけ都合よくネズミがいない。
等々、違和感のあるシーンが多く、ネームの時点で作画が安定していないのではないかと思われる。
もちろん、それら欠点を踏まえても、この勢いとキャラの生き生きとした様は魅力的であり、ストーリー展開も期待が持てるもの。
一方で、先に進むほどにこれらの「綻び」が大きくなってしまうのではないかと言う懸念も感じてしまう作品。