あらすじ
かわいい、怖い、賢い、頭が悪い、汚い、ずるい――人間が動物たちに抱いているイメージは果たして本当か?
「ずる賢い」動物の代表・カラスの研究者である著者が、動物行動学の視点から、さまざまな動物たちにつきまとう「誤解」をときあかしていく。
カモメはカラスと同じ、ゴミ漁りの常習犯。チョウは花だけじゃなく、糞にもとまる。
一匹狼は、孤独を好んでいるわけじゃない。
カッコウの托卵は、信じられないほどリスキー。
ハゲタカは、ハゲだから清潔に生きられるのだ!
無意識の偏見が取り払われると真剣で切実で、ちょっと適当だったりもする彼らの真の生きざまが見えてくる。
文庫化にあたり書き下ろしの原稿とイラストを収録。
■内容
PART1 見た目の誤解
1.「かわいい」と「怖い」カモメはカラスと同じ、ゴミ漁りの常習犯
2.「美しい」と「醜い」ハゲタカはハゲだから清潔に生きられるのだ
3.「きれい」と「汚い」チヨウは花だけじゃなく糞にもとまる
PART2 性格の誤解
4.「賢い」と「頭が悪い」胸像認知できるハトとできないカラス、賢いのはどっち?
5.「やさしい」と「ずるい」カッコウの托卵は信じられないほどリスキー
6.「怠けもの」と「働きもの」ナマケモノは背中でせっせとコケを育てている
7.「強い」と「弱い」コウモリの飛行能力は戦闘機並みに高い
PART3 生き方の誤解
8.「群れる」と「孤独」一匹狼は孤独を好んでいるわけじゃない
9.「亭主関白」と「恐妻家」ライオンのオスはトロフィー・ハズバンド
10.「子煩悩」と「放任主義」カラスの夫婦だって子育てに苦労する
■著者について
松原 始(まつばら・はじめ)
1969年奈良県生まれ。
京都大学理学部卒業、同大学院理学研究科博士課程修了。
専門は動物行動学。東京大学総合研究博物館・特任准教授。
研究テーマはカラスの行動と進化。
著書に『カラスの教科書』『カラス屋の双眼鏡』『鳥マニアックス』『カラスは飼えるか』など。
「カラスは追い払われ、カモメは餌をもらえる」ことに理不尽を感じながら、カラスを観察したり博物館で仕事をしたりしている。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
【私たちを見た目やイメージで判断しないでと叫ぶ動物たちの嘆き……】
人間はよく「見た目で判断しちゃダメ」って言うけれど、動物に対しては強烈な「ルクハラ(見た目ハラスメント)」をしてたんだなとハッとさせられる一冊。
カラスのずる賢さも、イルカの温厚さも、全部人間の勝手な思い込み。彼らはただ、自分のルールで大真面目に生きているだけなんだよ。
本書を開くと、イメージを覆すリアルな生態が次々と飛び出してきます。
・イルカ 交尾の際に集団で追い回し、暴行したりと、もはや犯罪レベルでイメージと違いすぎて衝撃……!
・ナマケモノ 身体に苔を生やす超究極エコ生活
・ペンギン 大騒音の群れから我が子の「声」を聞き分ける家族愛。
・ジュウシマツ 歌の上手い男がモテる、平安貴族 のような恋模様(笑)
なんてついつい人間社会に当てはめてしまうが、
動物からすれば「勝手にレッテル貼られて本当にいい迷惑極まりない」「人間ってどうしようもないなぁ」と呆れているかもしれない。
何より一番のギャップ萌えが本書の著者である東大教授の松原氏。
東大の偉い先生だし、お堅い本なのかな?と思いきや、まさかのガチのアニメ・サブカル好き。ペンギンのあの鋭い三白眼を「リヴァイ兵長に似ている」って大真面目に例えていて、ツボに入りまくり!(立体機動装置で飛ぶけど鳥じゃないですよ!笑)
本書にはありのままの野生とただ一生懸命生きている姿に、その生き物の本当の凄さや面白さが見えてくる。ユーモア満載で、生き物の見方がガラリと変わる最高の科学エッセイです。
Posted by ブクログ
気付くと同じ作者の本を続けて読んでいた。
所々挿し絵もあり とても楽しく読めた。
けっこう鳥類寄りだったけど へーと思うとこもたくさんだった。