あらすじ
「苦手克服するぞ!」「失敗の分析から始めよう!」「1日1時間は勉強する!」――こんな目標は、すべて無駄!? 20代で仕事の基礎を身につけたビジネスパーソンに必要なのは、人の薦める勉強法をやみくもに信じて実行することではなく、自分に不必要なものをどんどん“捨てる”、プライオリティ勉強術。多忙な日常で勉強を続けるカギとなる、「モチベーション・時間・効率」を柱に、何を捨て、どう勉強するのが良いのかを徹底解説する。これまでの勉強法で成果が出なかった人、必読の書!
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Posted by ブクログ
和田秀樹の30代の社会人向けの勉強法についての本である。
1)勉強が必要な時代背景
・大人の学力を測る国際的なPIAAC調査の実施が始まった。
・グローバルな世界ではTOEICやTOEFLに代表されるグローバルに通用する基準や資格が必要となる。
・勉強にはセーフティネット的な意味合いがある。ペーパーテストもその点で重要となる。
2)勉強を始める時の注意点や心構え
・勉強には目標が必要。明確な目標(アウトプット)を明確にして取り組むこと。
・目標設定に他者からの評価があるならば、その人が期待するものを考えて、目標を立てる。
・先のことは考えすぎない。そこそこ10年先のことにする。
・やらないことを決める。やることに優先順位をつける。
・物事を始めるには、セーフティネットが必要。一念発起して退職してから勉強するのではなく、少しづつ始められるところから着手する。
・自分の劣っている部分ではなく、得意を伸ばすための勉強をする。その方が、勉強がやりやすいし、得られる効果が大きい。
・失敗を分析して学ぶのではなく、成功を分析して学ぶ。失敗から学ぶことで失敗しなくはなるが、それだけでは成功には繋がらない。
3)勉強方法
・知識があるとは、「知識の入力」+「知識をもとにした推論(思考)」+「実行・成果」の要素がある。
・知識の入力として記憶方法が重要。誰かに話すことで、単なる意味記憶からエピソード記憶となり忘れにくくなる。また語呂合わせも有効。
・記憶のためには、復習を行うこと、アウトプットを行うが重要。記憶の研究から、9時間後と1ヶ月後に復習するのが効果的。
・推論には、単一のもの見方だけでなく、複眼的な思考を行う。そのためには日頃から、批判的に本を読んだり、話を聞いたりする。
・勉強方法を試行錯誤しながら、自分にあった方法を模索する。結果が得られなくても、あきらめないこと。試みたことによる副産物は何かしらある。
・スモールステップで進める。目標も小さな目標を立てる。また、勉強を維持するために設けるご褒美も小さいものから。
・物事を行う時の所用時間を把握して、計画を立てて勉強管理する。所要時間から、隙間時間も有効に使う。
・勉強計画は、時間でなくて、量をもとに立てる。また締め切りは小刻みに。
・適度な休息と睡眠をしっかりとって、効率的に勉強を進める。無理な徹夜や長時間勉強は効率を悪くする。