【感想・ネタバレ】シャーロック・ホームズ・バイブル 永遠の名探偵をめぐる170年の物語のレビュー

あらすじ

時代と世代を超えて愛される名探偵ホームズ。物語を生んだ時代背景から、著者ドイルの葛藤、登場人物の誕生秘話、人気を陰で支えた人々、シャーロッキアンの生態、翻訳移入史に至るまで、ホームズ研究の第一人者が、永遠の名探偵の魅力と謎に迫る画期的ガイド

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Posted by ブクログ

 児童向けのアブリッジ版でなくホームズを読んだのは、中学の頃の新潮文庫・延原謙訳と創元推理文庫・阿部知二訳の数冊からだったと記憶しているが、トリックの幾つかは面白いと思ったが、正直それほどはハマらなかった。
 その後、東山司・東山あかね共訳の河出書房版単行本を全冊揃えたりもしたが、結局「正典」全冊を完読したのは、創元の深町眞理子訳によってだった。
 シャーロッキアンの存在自体はいろいろ取り上げられていたので知ってはいたが、ホームズの誕生日がいつかとか、ワトスンは何回結婚したかとかには、あまり興味を引かれなかった。
 ただ、今では、ホームズとワトスンのバディとしての関係性、ヴィクトリア時代のロンドンや馬車、汽車などの交通機関の描写、当時の財産を巡る権利や相続、植民地における過去の出来事が事件の背景となっていることなど、謎解きに留まらないところに面白さを感じ、関心を持つようになった。

 本書は、ホームズの訳者かつ研究者である著者が、130年以上にわたりホームズ物語が人気を保ち、今なお増幅してきたのは何故なのか、その背景にいる立役者たちにスポットを当てた、”クエスト”の書である。確かに新しいアプローチだし、ボリュームもあって、読み応え十分である。

* まだ途中です。
 

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2022年11月03日

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