【感想・ネタバレ】グローバリズム植民地 ニッポン - あなたの知らない「反成長」と「平和主義」の恐怖 -のレビュー

あらすじ

このままでは日本は米中の「グローバリズム植民地」になってしまう!!

コロナ禍、ロシアによるウクライナ侵攻を経ても他の主要国が成長し続けている中、日本だけが経済規模を縮小させています。

この原因こそ、我が国独特の思想である「反成長」と「平和主義」にあります。
これら2つの思想が、これまで行われてきた新自由主義的な政策や、近年高まりつつある環境保護を訴える運動と重なり、日本の国力が著しく低下することとなりました。

一方、成長なき国をアメリカが守る理由はもはやなくなり、中国との間で緊張が高まり続ける尖閣諸島などで有事が起きても、そのまま明け渡すことになりかねません。

本書は、現在日本がおかれている状況を、元内閣官房参与が過去の植民地事例を交えながら丁寧に解説します。

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Posted by ブクログ

 名目GDPの推移で見ると、80年代から基本的にすべての国と地域が一貫して成長している中、我が国日本だけが停滞しているという現実。
 その原因は「反成長主義」と「平和主義」であるとする。
 著者の論の立て方はやや性急に過ぎ、事態を単純化し過ぎているきらいがあるが、本書の最後に述べられている結論のひとつ、つまるところ要は憲法9条第2項と財政法4条に帰するという議論は目にウロコであった。
 財政法4条が国の歳出の財源として国債を発行することを禁じており、それが財務省のプライマリーバランス黒字化目標、緊縮主義を規定しているということ。そして財源としての国債発行禁止は、まさにアメリカGHQが日本を2度と武装できない国にしようとしたからであると。
 この憲法9条と財政法4条の内的関連性は、まさに本書の副タイトルの「反成長」と「平和主義」の内的関連性そのものであり、見事な種あかしになっている。

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2023年07月23日

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