あらすじ
「これから話す物語は、おれの全く知らない男の死から始まる――」
前人未踏の記録を次々打ち立てている、アンソニー・ホロヴィッツによる9つの短編集。
その主人公は、すべて中・高校生……!
アンソニー・ホロヴィッツ Anthony Horowitz
イギリスの作家。1979年、冒険小説『Enter Frederick K Bower』でデビューし、YA(ヤングアダルト)作品「女王陛下の少年スパイ!アレックス」シリーズ(集英社)がベストセラーとなる。ドラマ『刑事フォイル』の脚本、コナン・ドイル財団公認の「シャーロック・ホームズ」シリーズの新作『シャーロック・ホームズ 絹の家』(KADOKAWA)なども手掛ける。アガサ・クリスティへのオマージュ作『カササギ殺人事件』は、日本でも「このミステリーがすごい!」「本屋大賞〈翻訳小説部門〉」の1位に選ばれるなど、史上初の7冠に輝く。続く『メインテーマは殺人』『その裁きは死』『ヨルガオ殺人事件』(以上、東京創元社)も主要ミステリランキングで首位を取り、4年連続制覇を達成した。
田中奈津子
翻訳家。東京外国語大学英米語学科卒。『はるかなるアフガニスタン』が第59回青少年読書感想文全国コンクール課題図書に、『アラスカの小さな家族 バラードクリークのボー』『橋の上の子どもたち』が厚生労働省社会保障審議会推薦児童福祉文化財に選ばれている。翻訳は他に『こちら「ランドリー新聞」編集部』『ぼくたち負け組クラブ』『天才ルーシーの計算ちがい』『わたしのアメリカンドリーム』(以上、講談社)など。
1 恐怖のバスタブ
2 殺人カメラ
3 スイスイスピーディ
4 深夜バス
5 ハリエットの恐ろしい夢
6 田舎のゲイリー
7 コンピューターゲームの仕事
8 黄色い顔の男
9 猿の耳
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Posted by ブクログ
ノリにノってる(当時)アンソニー・ホロヴィッツのYAホラー作品。
血の影がちらつく不気味なバスタブ、撮ると悲惨な結末が待っているカメラ、勝ち馬の予言が現れるコンピュータなど9編。
う~ん、どうなんでしょう。
日本のいわゆる怪談ものとか恐怖の話的なものの中にもこういった筋の話はあるような気がし、あまり新鮮味は感じなかった。
強いて言うなら舞台が海外なので中高生が読むには国内小説とはちょっと違う雰囲気のホラーが楽しめるかなっていう程度。
おそらく全編書き下ろしなのだろうけど、トリッキーなわけでもなく、シニカルなユーモアが潜んでいるわけでもなく、ホロヴィッツらしさを全く感じれないのが残念。
”少年スパイアレックス”シリーズとかもこんな感じなのかな。
今年のこのミスの表紙は荒木飛呂彦先生だったのにねぇ。。。
Posted by ブクログ
恐怖のバスタブ
殺人カメラ
スイスイスピーディ
深夜バス
ハリエットの恐ろしい夢
田舎のゲイリー
コンピューターゲームの仕事
黄色い顔の男
猿の耳
Posted by ブクログ
ホラー短編集。
半分は途中でオチが分かってしまったが、それでも自分では絶対体験したくないような話。
注文の多い料理店を彷彿とさせる話があったけど、嫌な終わり方だったな。夢オチにさせてくれたらよかったのにね。まあ主人公が鼻持ちならない子どもだったので、あ~あ…程度の感想だったが。
被写体が生を失ってしまうカメラを父親にプレゼントしてしまった少年の話が結構好き。
迂闊に出処の分からない物を使うべきではないなぁ…。しかし、無生物はどうなの?ラストの後がどうなったのか気になる。
競馬の記事を書いていた記者が使っていたパソコンを貰い受けた少年の話はただただ、羨ましい。私も欲しい(笑)。
しかし、欲をかいた不良は酷い目に合った。単にパソコンを粗雑に扱ったから制裁されたのだと思いたいが、段々欲を出すといずれ同じ末路を辿る気がしてならない。
ゲームの仕事はもうひたすらかわいそう。お金に釣られてよく分からない仕事を承諾した結果、永遠にゲームの中で頑張らなければいけないんだものね。
「大人に言っても相手にされないだろう」とか「これくらいだったらやってもいいよね?」とか子どもの自己判断が命取りになることもある。
主人公が子どもならではの話だった。(周りの大人たちが恐ろしい人物である面も大きいが)