あらすじ
大島やすいち先生・大谷昭宏先生の『こちら大阪社会部』が合本版として登場!
なんでもありの街、大阪。なかでも、愛隣地区、通称釜ヶ崎は、様々な人種が蠢いている。新米記者の谷一平は、着任早々矢継ぎ早に起こる事件に、息つく暇もない。ドヤのホテルでの変死事件、博打場への手入れ、乳児院での人質立て籠もりや連続婦女暴行事件、医大不正入試疑惑。殺人から街の話題まで、特ダネを追って一平は、今日もカマの街を走る!
1991年~1996年、合本版全3巻。
※3巻には、同シリーズの「阪神大震災編」を併録しています。
感情タグBEST3
警察記者の日常
警察記者(サツまわり)の実情と、とくダネ争奪戦のドラマ。事件が起きた時に、記者が動いて報道されるまでの現場のプロセスが見られ面白い。
とはいえ、ここまで警察と記者がベタベタ(というかほぼ一体)ならば、そりゃ容疑段階で市民を犯人扱いするメディアの姿勢も納得。100%警察の出先機関でしかないね。
ドラマとしては面白いけど、マスコミのマスゴミとしての側面も見られて複雑。
30年以上昔の作品
30年以上昔の作品ではある。メディアとして新聞テレビが大いに幅を利かせていた時代であった。今読むとなんだか時代小説を読むような隔世感があってなかなかに面白い。最も釜ヶ崎の貧困は今も同じだろうが。絵柄も時代を感じさせはするが、スッキリとしていて読みやすい。
違法のオンパレード
時代背景が違うとはいえ、原作者は、記者が法を犯してまで特ダネを得ることを、美談だとでも思っているのだろうか。権利として報道の自由はあっても、取材する権利は判例も認めていない。架空の物語としても突飛過ぎる。