あらすじ
オレは永遠に青春だ!
うそつきで泣き虫でだらしがないけど愛嬌あるオヤジを看取るまで。
女優・水島かおりの抱腹絶倒な半自伝的小説
幼稚園にあがる前に、突然あらわれたお父ちゃん。それから母、セっちゃん、兄との三人暮らしが始まるが、お父ちゃんが借金をこしらえては蒸発するたびに「差し押さえ」がくるようなハチャメチャ生活に。
明るくたくましい私は16歳のときに、ひょんなことからアイドルの道を歩むが、セっちゃんの闘病に向き合えず暴走するお父ちゃんに耐えかね絶縁状態となった。32歳のとき、咽頭がんで余命2年と診断されたお父ちゃんを看取る決心をするが……。
家族のややこしさ温かさを突き付けられる、爆笑&落涙必至の半自伝小説。
「かおりはうちの仕事場でベタ塗りやプロ並みの美味しいご飯を作ってくれました。
よく通る声で仕事場に元気をくれました。
この本に書かれているようなことは一切口にすることなく。」
くらもちふさこさん(漫画家)
感情タグBEST3
気持ちよく読める面白い作品
最近こちらで電子書籍を買う時はとりあえずお気に入りに入れてクーポンをが出た時に買う。ネットに作品紹介が出ていて、きっと面白いに違いないと思ったが、大々的に広告打つってことは高いだろうなって思ったら、やっぱりそれなりのお値段だった。どうせタレントさんなんでしょって気持ちもあったけど、丁寧かつユーモアのある文章で気持ち良く読めた。活躍する人はそれなりの才能と境遇に恵まれた人なのだと感じた。そりゃもう壮絶な境遇だか、強くて逞しい心があれば、どんな境遇も幸せに変えていけるのだなと感じた。私的にこれからの作品も注目したい作家さんになった。
Posted by ブクログ
女優である著者による半自伝小説。
読めば読むほど、とんでもないお父ちゃん
と思うが、同時にとても愛されていたんだ
なと感じた。個人的にとても面白かった。
Posted by ブクログ
壮絶な小説だった。
おそらく、この家族小説を読んだ人の感想は、皆「壮絶な」「強烈な」「すさまじい」「恐るべき」「パンクな」という言葉を使って表現するのではないだろうか。
いや、なかなか凄いものを読んだ、という感想が真っ先に出てくる。
この「帰ってきたお父ちゃん」という小説は、女優であり、脚本家でもある、水島かおりさんの半自伝的小説である。
題名が「帰ってきたお父ちゃん」という親しみやすさと、表紙の絵の可愛らしさ、そして帯に「抱腹絶倒」と書かれているので、ハートウォーミングな家族愛に溢れる小説だろうと普通は思って読み始める。
私は事前情報なしで読み進めたので、確実にそう思った。
確かに家族愛に溢れる小説なのだけど、何が何だか、もうアグレッシブであり、度を越していて、ちょっとイッちゃっていて、付いていけない部分もある家族の物語なのである。
でも、悲しみとか、可哀そうとか、痛ましいとかそのような気持ちにはならず、めちゃくちゃ過激で、ロックなのだ。