【感想・ネタバレ】創元世界史ライブラリー ヴェネツィアの歴史 海と陸の共和国のレビュー

あらすじ

地中海交易で財をなし、共和国として千年以上にわたって命脈を保った海上国家ヴェネツィア。ビザンツ世界とローマ・カトリック世界の間という特殊な立地を活かした海上交易や海上領土の存在が注目されがちだが、実はその陸上領土が重要な役割を果たしていた。本書では伝説上の5世紀の建国から説き起こし、18世紀末の共和国滅亡とイタリア王国への編までを扱う。「史上最も長く続いた共和国」の好個の通史。

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Posted by ブクログ

ヴェネチアの歴史本は数多いが、かなり充実した一冊と感じる。ヴェネチアを理想国家のようにとりあげる「ヴェネチィア神話」を説明するところなど、塩野七生へのオマージュかと思ってニヤッとした。人工増減や歳入の内訳などデータからの解説もあって、納得感がある。海洋国家から大陸国家にに変容する過程とその理由は他書では没落時代として語られることもあるが、そうでもなく、イタリア地域国家として必然の流れだったのだ。

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2018年06月10日

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