あらすじ
6つの国4つの言葉で学ぶとどうなる? 机の並べ方、筆記用具、テスト、ランチ……世界の教室はこんなに違った! 「ふつう」がひっくり返り、世界の見え方が変わる。ソ連(当時)に生まれ、両親の転勤で世界6カ国(ロシア、日本、イギリス、フランス、アメリカ、カナダ)に転校。 各国の地元校で教育を受けた著者ナージャの希有な経験を楽しく追体験! それぞれの国での体験&発見を切り口に、「当たり前」「ふつう」「常識」を問い直す。教育も、自分らしさも、正解なんてない、違いがあるだけ。子どもが変われば、ベストは変わる。時代が変われば、ベストは変わる。目的が変われば、ベストは変わる。ふつうの子も、つまらない子も、変な子もいない。そのことを見つけた、ナージャの世界転校ストーリー!
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Posted by ブクログ
子供視点でいくと、毎年のように異なる国の学校へ転校し続け、それぞれの子供世界で臨機応変に馴染めるかという点でとても苦労するだろうなと想像。転校ばかりは嫌だが、できることならどの国の学校で学ぶかを子供の頃に選べたら最高だったなと思う。
日本の学校に関しては、どの国と比較しても給食は評価できると思う。著者の言っているように、ベジタリアンや宗教で肉が食べられないなど、アメリカのように多様性は認められず辛い思いをするというのも大いに理解できるし、その風潮は改めるべきであるのだが、給食の内容は栄養計算もされているしメニューも毎日異なるし。
時間を遡ってまた小学校に通いたいか?と言われればNOだが、給食だけは今でも食べたい。
フランス式の、家へ食べに帰るのもありだが。
やたら競走させたがる体育が大嫌いだったのだが、勝負ではなく楽しさを教えるやり方のアメリカやフランスが物凄く羨ましい。
それより羨ましいと感じたのが、アメリカではバイオリン、ビオラ、チェロを好きに練習できるストリングスというクラス。超羨ましい。
日本は多様性面が弱く、良くも悪くも画一的に矯正しようとする。ただし、日本語が話せなくても外国で暮らしていたから仕方ないと見逃してもらえる。(いいことかどうかは微妙だが)
アメリカは多様性面が強いが、その分自分で選択しなければならず、故に自己主張が重要で、英語が話せないとなると、ここにいる意味がないとまで言われる。
水泳では日本はフォーム重視で、アメリカはいざという時生き残れるかということでどのくらい浮いていられるか、いかに楽なフォームで長時間泳げるか、に重点をおいていて面白い。
やっぱり今から時間を遡って通い直すなら子供視点でいくとアメリカ希望かな。
ロシアも大変そう。勝負主義で、ロシアでの背の順は背が高い順であり、理由はみんなの憧れ・目標・お手本として先頭であること。劣等感を抱きやすそう。
全体的に知らないことが多くて面白かった。
もっとページ数があると良かった。特にこのような特殊な幼少期を過ごした著者についてもっと知りたくなった。
調べてみるに、今はロシア語、日本語、英語、フランス語、イタリア語で会話ができ、中でもよく使うのは日本語(仕事)・ロシア語(家族)・英語(友人)らしい。
Posted by ブクログ
学校、特に小学校って、
ほんとうに国によって違うのに、
子どものときはそんなこと全然知らずにその普通を受容して生きてきてて、
大人になってそんなことはあまり気にせずに生きているけれど、
ふとした時にやっぱ日本の小学校生活ってとても独特だなーと感じたりして、
それは、他国の人と関わる際の常識レベル、基本的な考え方が違うのはなんでだろう、とか考えたときに、
やっぱりこれまでどういう教育を受けて、そのなかでどのようなことが大事にされてきたか、っていう、知らず知らずのうちに普通だと思って身につけてきたことが違うからだ、と感じることがあるから。
特に日本の学校がどういうふうなのかって、
あまり他国の人が知る方法がないのかもなーと思う。
各国の異なる食文化や日常の食事を比較したりすることはよくあるけれど、
学校は、子どものときだけ、ということと、
日本は先進国なので教育について他国の介入を受けるわけでもなく、逆に、英米やフィンランドなどのように教育の在り方が一つのモデルとして注目されることもなく、
だから、いろんな国の教育現場について共有し合って大人同士でも知り合うことで、
もっと分かり合える可能性が広がるのでは、と勝手に思っている。
本書で紹介されている6か国ー日本、ロシア、イギリス、フランス、アメリカ、カナダ。
先進国の間でもこんなにも違いがある。
日本とロシアが比較的規律に重きを置いていて、似ている部分が多いかなーと思ったけれど、ロシアはちゃんと休暇を大事にする、と3か月の夏季休暇について触れられていて、
やっぱ日本は勤勉だなーと思ったり。
もっと深めたらとても興味深いテーマだなーと思う。
そして時代によって、どのように変わってきたか、という時間軸も合わせて考えるととても面白ろそう。
著者は各国で教育を受けたのは、それぞれ1年程みたいだし、
公教育の経験は、人生に一度で繰り返せるものではないからこそ、
共有し合えたら本当におもしろい。