【感想・ネタバレ】此の世の果ての殺人のレビュー

あらすじ

第68回江戸川乱歩賞受賞作。

史上最年少、選考委員満場一致。
「大新人時代」の超本命!

本格ミステリーの骨法もよく心得ている――綾辻行人
特A、もしくはA+、もしくはAA――月村了衛
二人の女性のバディ感が最高に楽しい――柴田よしき
極限状況で生きてゆくひとが、愛しくなる――新井素子
非日常を日常に落とし込む、その手捌きは実に秀逸である――京極夏彦

―滅びゆく世界に残された、彼女の歪んだ正義と私の希望
正義の消えた街で、悪意の暴走が始まったー

小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな夢を叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多刺しにされた女性の死体を発見する。教官で元刑事のイサガワとともに、地球最後の謎解きを始める――。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

江戸川乱歩賞を最年少で受賞したという方の本。地球が終わっていく終末世界で淡々と生きていた主人公の周りで殺人事件が起きてしまう。もうすぐ死んじゃうのにどうして殺人なんかするの?という疑問から始まるミステリで、割とグロい世界に対して、慣れきってるのか主人公はだいぶ冷めた反応をしている。そしてその隣には風変わりな教習所の先生。最終的に先生と犯人は似た者同士なんだな、って感想になった。たぶん巡り合わせが悪かったら、先生も犯人みたいな性格になってそう。でもそれを止めることができたのは、他ならぬ主人公がいたからで、そこのバディ感がすごく良かった。

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2025年02月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人類滅亡が2カ月後に迫っている時に自動車教習所に通うハルとその教官のイサガワは連続殺人事件のことを知る。
此の世の終わりに人を殺める理由は何なのか。
警察、司法が機能していない状態で2人は犯人を追うというなんとも特殊な設定。
ミステリーとしてはとても面白いと思った

ヒューマンドラマの面で言うと、
ハルは弟が犯人とずっと疑っていたが、弟が自分の罪を悔いて誰かを守って死んだと知って少し救われたのだろうと思う。
ヒカルも兄を守るために殺人犯に立ち向かって結果命を落としてしまったが、それまで自暴自棄だったアキトが少しでも生き残るための選択をするようになった。
世界が終わるその瞬間に、人の本質がさらけ出されて、その中でも誰かを思いやる気持ちが少しでも残っている描写が素敵だった

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2025年12月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

途中なんとなく犯人が分かりましたが、動機が無差別殺人系で、少し萎えた。最後の犯人とのバトルは凄かった。最後、結局死ぬんじゃんと一抹の寂しさがありました。

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2025年06月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

もし映画化するとしたら、イサガワ先生は桜井ユキさん、ハルちゃんは山田杏奈ちゃんがいいなぁと思いました。

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2025年05月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

粗を探せば沢山あるが、主人公の小春とイサガワ先生、暁人と光が、どうか幸せな結末を迎えて欲しいと祈りながら一気に読んだ。光が無惨に殺されてしまったのは残念だが、もうすぐ終わりを迎える世界に咲いた小春とイサガワ先生の友情に目頭が熱くなった。作者が若いというのを知っているせいか、小説全体から若さ、瑞々しさを感じた。

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2025年04月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

“あと数ヶ月で世界が終わるのに連続殺人が起きた”というあらすじが面白くないわけがない。
案の定、一気読み。

いくつかのレビューで犯人はすぐわかると書かれていて、たしかに「あ〜この人っぽいかも」と感じてたが、それ以上に事件を追うごとに深まる謎や主人公・小春の弟のこと、捜査する中で出会う人たちとのいざこざから目が離せないので、すぐにわかったとしても最後まで充分に楽しめるミステリーだと思う。

ただ、最後、真犯人の市村と対峙して光が死んでしまったのはかなりショックだった。
とても良い人だったし、亡くなる前に暁人とはちゃんと仲直りせずにままだったから…泣

全てが解決した後、暁人と七菜子は中国に渡ると言っていたけれど、果たして無事に辿り着けるのだろうか、、
なんだかあまり良い展開にはならないんじゃないかと思ってすごく心配。

小春とイサガワ先生はあのまま隕石の墜落と共に死んでしまうのかなぁ、、、

もし自分がこの立場だったら逃げ惑うのか、騒ぎが収まるまで家の中でジッとしとくのか、どうなんだろうと思う。
暴動に巻き込まれたくないから家の中に居たいけど…

この世界は、殺人事件は起こるし嫌なおばさんもいたけれど、比較的善人が多くて、読んでて安心感があった。

余談だけど、某大人気ゾンビドラマにハマっていたせいで、“残留村”の人々が出てきたときはめちゃくちゃドキドキした。
あの“総督”みたいな奴が出てくるかと思って。笑
最初は敵対してたけれど最終的に良い人達ばかりだとわかってとっても安心した。笑

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2025年04月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

世界がもうすぐ終わるときの人間模様を描いた話。わかりやすい伏線で、特に頭を捻ることなく素直に読み進めていける。
もしかしたら、隕石は落ちないんじゃないか?と思ったりしたけど、そんなご都合主義ではなく、ちゃんと世界は終わりに向かっていたことで、切なくも温かい余韻がある作品でした。

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2025年01月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

数カ月後に日本に隕石が落下し、壊滅的な被害が出ると発表された世界。
主人公ハルは自動車学校に通っている。
教官のイサガワ先生の指導の下、その日も高速道路教習に向かおうとすると、教習車のトランクの中から死体が見つかる。
教官は殺人だと断定し二人で犯人を探し始める。


絶望的な世界観の中、自動車免許の教習を受けるというアンバランスな設定が不思議な話で、ストーリーも予想外に二転三転していくのだが、キャラクターの設定やオチが少し残念でした。イヤミスなのか、絶望的な状況で人々が協力し合うヒューマンミステリーなのか?

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2025年03月16日

ネタバレ 購入済み

期待しすぎたのが悪いのか、とにかくつまらなかった。
あと数ヶ月で隕石が落ちる(世界が終わる)、
ので、自殺者や暴動が、多発する
という設定は凄く良かったけど、結局最後地球がどーなったのか、分からず。あと数ヶ月の世界で、何故犯人は殺しを行うのか?という犯人の動機も回収されず、、、。
だったら、オチ(隕石で世界が終わる)を一番最後に持ってきた方がどんでん返し感があって良かった。

主人公+探偵役の他に、謎の脱獄囚や謎の少女がいつの間にかパーティーに加わったけど、出てくる意味(伏線)が分からなかった。
逆に犯人、及び超重要役の弟が、一度も会話することなく死んでて、全然感情移入出来なかった。
二度と読まない。

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2025年01月29日

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