あらすじ
最大多数の最大幸福をめざす功利主義は,目先の快楽追求に満足しないソクラテスの有徳な生き方と両立する.人間生活全般の根本原理として,個人や社会が正義とともに個性や人類愛を尊重するよう後押しする功利主義のあり方を追究したJ..S.ミルの円熟期の著作(初版一八六三年).『論理学体系』の関連部分も併せて収録.
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Posted by ブクログ
初岩波白。
正義にはそもそも色んな種類があって、その時々にちょうど良い正義を取り繕ってなんやかんや取り組むぜみたいなところには確かにそうかもなと思った。ぶっちゃけ見方次第で事の是非なんかどうとでもなる気がする。
質的快楽についても、たとえば、セックスと研究のどちらがより価値のある快楽かと問われても、わたしにはわからない。セックスしたことある研究者に聞いてもどっちが優れてるかなんかまた別の話なんじゃないかな。
それから功利主義は社会全体の利益を考えて行動するという提案をしているけど、この「社会全体」とはいったいどこまでをいうんだろう。この問いは翻訳者の解説に書いてあった問いだけど、確かに、と思った。
日本全体?世界全体?動物を含めた生命全体?
ここが曖昧だと、たとえば奴隷とか、不可触民とか、そういった立場の人が社会全体に含まれない社会にとっては功利主義は暴力的なものになるかもしれない。
あるいは、もうなってるのかもしれない。ヴィーガンなんかが主張する動物全体を含めた利益を、非ヴィーガンは利益としてみていない。
まじてなんかわかんなくなってきたやば。