【感想・ネタバレ】紅はこべ【圷香織訳】のレビュー

あらすじ

1789年、フランス革命が勃発。なんの罪もない貴族たちまで、共和国への叛逆者として次々と血に飢えたギロチンに送りこまれていった。そんななか、窮地に陥った貴族たちに海を挟んだ隣の国イギリスから救いの手を差し伸べたのが、謎の集団〈紅はこべ〉。その計画は大胆無比、紅はこべの花をかたどった小さなしるしが入った予告状が届いて数時間のうちに、厳重な警備をあざ笑うかのような鮮やかな手並みで、王党派や貴族たちを安全なイギリスの地に逃がしてしまうのだ。激動の時代の英仏を舞台に繰り広げられる絢爛たる歴史冒険大ロマン小説。

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Posted by ブクログ

読み進めていくとなんとなく結末は予想できたけど、それでも予想以上に面白かった。自分が知らないだけかもしれないけど、フランス革命、亡命の話でメインで女性が出てくるのものってなかなかないような…。

言葉遣いも個人的に好みで、
すべての誤解は終わりを告げたことをしる至上の幸福にひたりながら、死もまた楽し、の境地をうち出して、死神にひと泡ふかせてやりたい。
というフレーズがお気に入り。

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2024年06月14日

Posted by ブクログ

ロマンあふれる素晴らしい作品。
まず第一章が素晴らしい。ルパン三世と銭形警部でアニメ化してもおかしくないような世界観。テンション爆あがりです。
第二章以降、盛り上がりは落ち着きますが、ショーヴランが出てきてまたぐっと盛り返します。ここからはハラハラドキドキの連続で、ページが止まりませんでした。
現在の目線でいけば、マルグリートの活躍場面がもっと欲しかったかなぁ、という思いもあります。ですがこれはこれでなんというか、古めかしいがゆえに逆に今となれば新しい感じも受けます。
ディケンズの「二都物語」に影響を受けた作品だそうですが、その読み口は全然違います。「二都物語」の方は、フランス革命の恐ろしさを存分に描いた作品でしたが、「紅はこべ」はそれほどそこに目がいきません。むしろ頭を空っぽにして「格好いい」「すごい!」と楽しむことができる、一級の娯楽作品と思いました。ベタですが、ラストも素晴らしく読後感は最高でした。

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2025年08月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

小学生の時、学級文庫にあった〈少年少女××文庫〉で読み、初めて物語の展開にドキドキして読み進めた思い出の本。紅はこべのかっこ良さに憧れていた。当然それは抄訳・意訳であったろうが、今回新訳で大人の本として読んでみると、記憶にあるハラハラワクワク感が全くなくて、あれっ?紅はこべってこんな話だったのか、、、とがっかり。
主人公は紅はこべではなく、その奥さんじゃん!
作者の、あのバーネット夫人はハンガリーの由緒ある男爵家に生まれたというから、そりゃ紅はこべ夫人であるブレイクニー准男爵夫人の描写が実に細かく丁寧にされているのも納得できたのでした。

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2022年09月30日

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