あらすじ
死んだ母のルーツ香港に、私は向かった。裏社会の長である祖母に遺骨を渡すために――。同世代の二人の香港女子に出会い、徐々に知らされる光と闇。暗黒市場に欲望が渦巻き、女だけが入れる城が謎を孕む。富と貧困を支配する九龍城の奥で、異様な連続殺人の幕が開く……。残された麻雀牌、切り取られた指。謎の血手形が意味するものとは。忌まわしき真相とは。本格ミステリーの傑作。
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Posted by ブクログ
低評価が信じられないほど私は面白かった。月原渉の中では断トツで一番
香港映画を観たばかりというのもあるけれど、香港の光と闇、極彩色のネオンと暗く湿った路地裏、魔窟のような九龍城塞への没入感がすごい! 展開もスピーディでページをめくる手が止まらなかった
月原先生の描く女の子たちは本当に魅力的だ
こそばゆいほどの友情がそれぞれ闇を抱えながらも悪と対峙するのが、ミステリでいて歪な青春小説の体をなしている
ミステリの部分はかなりオーソドックスなハウダニットで、正直オリエント急行〜! と思いはしたけれどもするすると謎が解けてすっきり
しかし冒頭の紳士氏にはやられました。お前が探偵かい
事件は解決したけれど、もっともっと大きな謎が残っているぞ? と思ったらまさかの姉妹入れ替わり
序盤、フーがシェリーと邂逅するところで写真のヒントをくれていたというのがまた憎い演出
正義って振るい方と向かう場所を間違えたらそれはもう悪なんだなとぼんやり思いました。これは黒社会の話だけど、全く関係ないわけではない
だからこそ、最後の『蘇芳の国の風姫』には泣かされました
あまりにも嬉しい、美しいハッピーエンドだった
Posted by ブクログ
最初入りこむまで少し時間がかかったが、話が動き始めるとするする読み進められた。ライトな文章で会話が多めなので読みやすい。
正義を信じた者の行く末がどこか哀れに感じた。種明かしをされてみると古典的な手法が多いけど、ストーリーと上手く絡み合っているため素直に受け入れられた。エピローグの爽やかさが印象的でした。
Posted by ブクログ
香港の独特な空気感とか、主人公の複雑な生い立ちとか、序盤は面白く読めたけど、謎解きの段になって途端に評価が下がってしまった。
なんつーか、ミステリーのタブーを犯しているような……。
そのため、ミステリーとしての評価がガクッと下がってしまった。
けど、一人の女性の成長譚と見れば、まあ……という。