あらすじ
ケガをしたら消毒して乾かす、が世間の常識。しかし実は消毒は「傷口に熱湯をかけるような行為」であり、傷は消毒せず乾燥させなければ、痛まず早くきれいに治るのである。今注目の「湿潤治療」を確立した医師が、理論や治療法を解説。なぜ大病院では痛みと後遺症を強いる旧来の治療が行われるのかを検証。さらに生物進化の過程を辿りつつ見直した、皮膚という臓器の持つ驚くべき能力について、意欲的な仮説を展開しながら解説する【光文社新書】
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Posted by ブクログ
この夏井先生はお医者さまだが、今を生きる人生論までこの本は書いてある。
なぜ消毒してはいけないかの解説にまで天動説や地動説、さらには地球上で繰り広げられている歴史まで書かれている。
「パラダイムシフト」は今ある通説のあたらな逆説が大きな原動力となるとまで記載されている。
我が三男がアトピーを書き壊し、おそろしいほどの浸潤液が出でいた頃、この浸潤療法を試してみたら3日であたらしい皮膚がよみがえってきた。いままで2年間悩んでいた??ものは
というくらいの快挙ある方法。ぜひ一読あれ。
Posted by ブクログ
え、消毒って、過去の産物なの?
確かに口内炎って消毒しないけど、化膿したことない。
筆者は門前仲町の「なついキズとやけどのクリニック」院長であり、創傷被覆材「プラスモイスト」の開発者でもあり、超絶技巧的ピアノ弾きでもあるそうな。
ワセリン愛好家としてはウンウンと納得できる話多し。
あと、第11章の「脳は皮膚から作られた⁉︎」仮説が特に面白かった。神経伝達物質が元々は創傷治癒物質で、その特性がそのまま神経質伝達物質として適用されたってんである。あ、鎮痛剤が火傷の痛みに効かないってのも知らなかった。何気に重要よね?