あらすじ
パンク歌手から芥川賞作家、そして唯一無二の文人へ。町田康、はじめての自分語り!
独特な文体・語法と奇想天外な物語で幅広い読者を有し、多数のヒット作を発表してきた作家・町田康。一度読んだらやみつきになる、あの唯一無二の文学世界は、いかにして生まれ、進化してきたのか。町田ファンならずとも、文芸ファンなら誰もが気になる謎について、作家自らが内面を「暴露」する注目の一冊。本書では、人生初の試みという「自分語り」を幼少期から還暦を迎えた現在まで、好きだった本や作家、自身の作品解説といった文学世界はもちろん、影響を受けた民謡・浪曲・落語・ロックなどの芸能世界も取り込みながら、徹頭徹尾、町田ワールドを全開していく。
【目次】
本との出会い
夢中になった作家たち
歌手デビュー
詩人として
小説家の誕生
創作の背景
作家が読む文学
芸能の影響
エッセイのおもしろさ
なぜ古典に惹かれるか
古典の現代語訳に挑む
これからの日本文学
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
創作に向かう姿勢が大いに語られていてとても面白い。小説とは何か、文学とは何かを追求し続けている。先日読み終えた保坂和志の『書きあぐねている人のための小説入門』と同じだ。行きつくところは違っていても、同じ姿勢で追求し続けている。
去年見た『ザ・ホエール』という映画の主人公が大学でエッセイの書き方を教えていて、繰り返し語られるエッセイで重要なことが、町田さんと全く同じで驚く。
表現に自覚的な人は考えていることが似てくるのだろうか。たまたま最近読んだり見たりしたものに共通点があっただけだろうか。
自分は漫画家なので、漫画について「はたしてそれが漫画なのか」と追及することがあるかと言えば全然ない。だからこの体たらくなのか。素晴らしい作家の皆さんがそうなので、もっと気にしたほうがよさそうだ。