あらすじ
外では従順で人あたりがいいのに、家に帰るとぶすっとして黙り込んでしまう人、それまでは機嫌よくしていたのに、理由もわからず突然かんしゃくを起こす人……「不機嫌」になる人は、なぜそのようなことになるのか、「不機嫌」になる人の心理状態を解明し、本人も、「不機嫌」に振り回されて困っている身近な人も、お互いに幸せに生きるための道を探る。外では腰が低く、卑屈なほど他人に迎合する人は、家では愛想が悪く、支配的になる場合が多い。それはなぜかというと、他人に迎合する人には、自己否定、自己蔑視の感情があり、その感情を身近な人に投影しているからであると説く。自分自身を憎み、常に不安や不満を抱えている人は、どうすれば自分の世界を築き、強く生きることができるか。他人を愛し、自分を愛し、充実した人生を過ごすにはどうすればよいのか。言葉では言い表せなかった悩みが晴れて、明日へのヒントが見つかる一冊。
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Posted by ブクログ
大切なのは自分を理解すること。
現実の自分、実際の自分を正しく理解すること。
無理をしてもいい事は何もない。
決めつけない。視野を広げること。
自己中心的にならない。
ただし、自己否定、他者肯定ではつけ込まれるだけ。
嫌われることを恐れない。
無理なことを頼まれたら断る。
Posted by ブクログ
500円とは思えぬ濃い内容!
「不機嫌になる人」のことを分析する内容かと思いきや、自分のことを図星つかれてかなり学ばされました。
加藤さんの他の本も読みたいです。
普段あまり心理学とか学んだり考えたりしていない人には難しいかもしれません。
コストパフォマンスの良い本だと思います。
Posted by ブクログ
知人の間柄であったうちは非常に人の良い人物が、親しくなるにつれて批判的になり常に不機嫌そうな顔をするようになる、ということは友人関係でも男女関係でも珍しいことではない。釣った魚には餌をやらないという言葉もあるくらいである。そんな対人関係における不機嫌の心理について説明したのが本書である。
気分を害したのであれば、その相手から離れればよいと思うのだが、不機嫌な人物はかえってからんでくる。その一見矛盾した言動について解説し、さらにそこから、いじめられる人の心理にまで及び、不満を述べる心理的負担の大きい人についてまで言及してある。具体例と重要なことの反復により、内容が頭に残りやすい。
非常に内容の濃い一冊であるが、定価500円ということに驚きである。
Posted by ブクログ
心に迷いがあると緊張する。心の迷いとは、心の中に葛藤があるということである。あれをしようか、やめようかという心の迷いは、不安な緊張で人を疲れさす。あることを始めると別のことをしなければならないように感じ始め、そのことを始めると前のことが気になり出す。結局、何もしないで迷うだけで、疲れて時間がいたずらに過ぎていく。 どちらにも決められないのは、どちらをしても満足できないからである。またどちらをしても完璧にやろうとするからである。どちらをしても完璧になど物事はできるものではない。したがって、あることを始めるとそのことが完璧にできないから別のことをしなければと思うのである。完璧な状態で完璧にやろうとすれば、迷いは避けられない。 どうも今日は調子が悪いとしたら、その調子の悪いことを受け入れることができて初めて、調子が悪いながらもなんとかその仕事ができるのである。毎日毎日、絶好調などということはない。毎晩毎晩、熟睡などということもない。毎時間毎時間、有効に時間が過ぎていくなどということもない。毎月毎月、神風が吹くような幸運なことがあるわけではない。いつも頭がさえ渡り、体の方は不思議なくらい調子いいなどというわけがない。