【感想・ネタバレ】おらんだ左近のレビュー

あらすじ

息詰まる時代を照らす快活なヒーロー左近、見参!――幌馬車を駈って街道を爆走。おらんだ左近を自称する破天荒な浪人者が長崎から江戸を目指す。対馬で剣の奥義を習得し、長崎で医術を修めた左近。行く先々で起こる奇怪な事件を、彼を慕う元夜盗の素走り佐平次、天涯孤独な少年春太らと共に解決していく。どんな時も前向き、腕はあるが殺生を嫌う心優しきヒーローを描く痛快活劇。閉塞感ある今の時代にこそ顧みられるべき、柴田錬三郎、円熟期の名作が新版で登場!!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

時代は江戸初期。主人公は、異国の学問や技術に興味を持つ風変わりな武士・左近。「おらんだ」とあだ名されるほど蘭学や火薬、天文学に通じていた彼は、権力と陰謀うずまく世の中で、自らの理想と正義を貫こうとする。だが、理想を追うあまりに、時代や権勢に翻弄され、運命は思わぬ方向へ――。テーマは、異端の知と信念をもつ男が、時代とどう向き合うか。封建的な秩序と個の自由・理性との対立の葛藤かな。柴田錬三郎らしい骨太な時代小説。秋の夜長におすすめな爽快感たっぷりの作品。一気読み間違いなしの5☆作品ですよ~

0
2025年12月17日

Posted by ブクログ

明朗快活な左近が、尾道から江戸に戻るまで、様々な事件に巻き込まれ、狙われたりするエンタメ活劇ミステリ
書かれた時代的なものなのか、作中に主人公の自分語りが無いのが好き

短編連作で、宦官の処置方法を知らない人にはエグい描写があったりもするし、現代風配慮など無くサクサク人も殺し殺されますが、剣豪時代小説ってそんなもの
左近は西洋医術を身につけているけれど、救えない者は救えないし、悲観もしない
自分の出来ることと出来ないことを割り切って進むヒーロー

仲間になる元夜盗の左平次がいい仕事しまくるのもテンポを良くしていて読みやすかったです
時代劇(高橋英樹主演)にもなっているようで、続編あるなら読みたい

0
2023年01月29日

「歴史・時代」ランキング