【感想・ネタバレ】甲子園と令和の怪物(小学館新書)のレビュー

あらすじ

高校野球「エースと心中」する時代の終焉。

2022年4月10日、プロ入り3年目にして完全試合を達成したロッテ・佐々木朗希。高校時代から最速163キロを記録し、「令和の怪物」と呼ばれたが、「甲子園」の出場経験はない。

2019年夏の岩手大会決勝では、佐々木を擁する大船渡高校の監督・國保陽平が、「故障から守るため」に登板回避を選び、チームは大敗。当時、國保は佐々木を含む部員たちにも、決断の理由を説明していなかったが、3年弱の時を経て、著者の長時間にわたる取材に応じた。当時、32歳の青年監督はなぜ、衝撃の登板回避を決断できたのか。

当時の大船渡の部員、全国の強豪校への取材から、佐々木の登板回避をきっかけとするように、高校野球の常識が大きく変容したことが明らかになる。

江川卓(作新学院)や松坂大輔(横浜)、吉田輝星(金足農業)のように、ひとりで甲子園のマウンドを守り抜く怪物や、荒木大輔(早稲田実業)、桑田真澄(PL学園)のように、1年生から名門校のエースを張るスターは、令和の高校野球にはもう生まれないのではないか――。

2019年に刊行された『投げない怪物 佐々木朗希と高校野球の新時代』に多くの新証言を加え再構成して新書化。

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Posted by ブクログ

今年の4月に、ロッテの3年目の若手ピッチャーの佐々木が圧巻のピッチングでパーフェクトゲームを成し遂げた。色々なところに、その時の動画がアップされていたので、私もそのピッチングぶりを見ることが出来たが、何と19個の三振を奪う、見ていてもほとんど打てそうにないくらいのピッチングであった。
佐々木は実は3年前の夏の甲子園の岩手県大会で大きな話題を呼んだ当事者の1人である。佐々木は大船渡高校と言う、特に強豪とは言えない公立高校の選手であったが、その年の夏の岩手県予選で、佐々木の活躍もあり、決勝戦まで進んだ。しかし、しかし、大船渡高校の野球部監督の國保監督は、決勝戦で佐々木を登板させず、大船渡高校はそのまま決勝戦に敗れてしまい、甲子園出場を果たせなかった。夏の予選の岩手県大会で、佐々木は既に何試合か投げており、連投となる決勝戦に投げさせれば、故障の危険性があり、それを恐れての登板回避の判断を監督がしたのである。この判断は、議論を呼んだ。世間的には概ね、佐々木の将来を考えた監督の判断は支持されたが、それまでに連投させるべきではなかったのでは、とか、準決勝で球数を投げさせ過ぎとかという戦術的な批判や、佐々木の意向を確認しなかった監督としての判断等に批判はなされた。
本書は、その時の真相についてのノンフィクション、と思って読んでいたのであるが、話は色々なところに飛んだ本だった。最近の継投を中心とした高校野球の戦術の話、中学校年代の有望選手へのスカウトの話等も書かれている。
何だか焦点の絞れていない本だな、と思いながら読み終わった。

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2022年09月21日

Posted by ブクログ

2019年夏の岩手大会決勝でエースの佐々木朗希の登板回避の一件から高校野球の新時代が加速する様子が書かれている。
野球好きの人が読むと面白いと思う。
あれから5年経って来季、彼は遂に海を渡る。完全試合なんて通過点に過ぎないくらいの活躍を期待している。

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2024年11月15日

Posted by ブクログ

あの衝撃の完全試合に至るには、
こんなドラマがあったのか、と思った。
まさに令和の怪物。
令和における怪物。それまでの怪物とも、
少し違う感じですね。細くて色白だし笑
さらに衝撃だったのは、
次の試合も完全試合目前までいって、
しかも交代したこと。
つまりまだこれでも発展途上だということ。
恐ろしい話です。

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2024年02月08日

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