あらすじ
運命も罪も、その終電が変えていく――
大人気シリーズ、最高の奇跡。
衝動的に反対方向の終電に飛び乗ってしまった、過労気味のエンジニア。終電を逃した夜、思いがけない事件がきっかけで漫才コンビを結成することになった男たち。終電に揺られて教会に赤ん坊を捨てに行く女性……「終電」から始まる人間ドラマを、味わい深い筆致で描くベストセラーシリーズ、待望の第4弾!
書き下ろし短編5編を収録。
目次
第一話 殺し屋の夜
第二話 三分の遅れ
第三話 月の誘惑
第四話 遮断機
第五話 正門警備詰所
装画/中村至宏
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
終電の神様も気がつけば4シリーズ目。
終電を逃した夜が漫才コンビ結成のきっかけとなっと二人。
教会に赤ん坊を置き去りにした母親と、それを見つけ、母親が帰るのを待つ年配の女性。
過労で、衝動的に反対側の終電にのるエンジニア。
通勤で、都心に向かう電車でなく、反対側の人の少ない海に向かう電車に乗りたかったなと思うときもあったので、反対側の終電に乗ったエンジニアの話は共感できるかも。
どうにもならなくなる前に、思考が停止する前に、逃げ出すことが大切。でも、真面目なひとは、そこから頑張ってしまうんですよね。
リモートワークの中で、終電という言葉とすっかり、無縁となった生活と思ったけど、終電後にも、働くひとはいるわけだし、街に残る人もいる。
終電を逃し、やってしまった感があったけど、大きな開放感やワクワク感も、若い頃はあったなと思います。それだけ、自分も若かったと言うことでしょうか。
Posted by ブクログ
シリーズ第四作。本作で印象に残ったのは第二話。シングルマザーが子育てに疲れ、赤ん坊を捨ててしまう。しかし思い直して赤ん坊のところへ向かう。いつもなら間に合わないはずが、最終電車が3分遅れたので間に合った。終電の神様がいたのか。