あらすじ
・なぜ人に甘えられなくなったのか?・なぜ自分を偽ろうとするのか?・なぜ弱点を見せまいとするのか?・なぜ我慢が活きないのか?・なぜ、だれとも打ち解けられないのか?……もしあなたが「うつ病性格」ならば、それは家庭環境で決まります。だから「見捨てられる不安」に怯えるな! 一見すると自立しているように見えて、じつは他人にビクビク。つねに身構えてしまい、関係が近くなるほど怖くなる。対立を恐れるばかり、本心では頼りたいのに声がかけられない。本音が言えない。甘えや悔しさを出せず、心の中はいつも不安で不満。言い知れぬ疎外感。かえってずるい人のやさしさに騙され、真の味方は離れていく……。いつしか「うつ」になるのも無理はない。“自分がない”のに自分を守ろうとしてしまう悲しい性格はどうすればいいのか? うまくやろうなどと考えず、人間関係にこだわらない生き方を心の悩みを解決するスペシャリストが教えます。
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Posted by ブクログ
この本のが身に染みる話が多かった気がする。
創作の現場はこれに尽きるのでは。
↓
「同じて和せずの関係 人はどうして親しくなるか。それは自己開示するから。弱さを出せることが、親しいということである。 当たりがいい、愛想がいい、ということと、コミュニケーションができている、ということは違う。「愛想がいい」ということは「演じている」ことである。演技が無理になったところで挫折する。つまり、うつ病とか無気力とかノイローゼとかになる。 感じたことを表現できない。自分を出せない。嫌いだけど、嫌いと言えない。こういう場合、お互いに愛想がよくても親しくはない。 嫌いと言っても捨てられない、嫌なことを嫌と言っても関係が切れない。そう感じていることを親しいという。 捨てられる不安がない心理的な関係を「親しさ」と呼ぶ。 ホントのことを言っても相手は傷つかない。逆に相手が自分をけなしても自分のことを好きだと知っている。それが親しさ。 相手が何かを話している。その話題に関心がない。そのときに「私は関心がない」という顔をしながら聞けること。それが親しさ。 もちろん状況によっては、それは社会性がないということになる。 たとえば、「風邪だから休みたい」と上司に言えない。それは親しい関係ではない。頼まれたことを断れない。それは親しい関係ではない。 自由に議論しているとき、人は心がふれ合っている。 論語に、「君子は和して同ぜず」とあるが、それはふれ合っているということである。「小人は同じて和せず」とあるが、「執着性格者は同じて和せず」である。それは、迎合するけれど心がふれ合わない、ということである。 先に書いた「嫌いだけれども仲の良い関係」ということである。 同じ意見であることが、ふれ合うことではない。それは迎合タイプの従順にしかすぎないことがある。」
Posted by ブクログ
《内容》
「うつになりやすい人」の続編。
前著よりメッセージ性が強い。
恐らくこういった類の本には共感される人とされない人が真っ二つに分かれると思う。
自分に自信が持てない人にはとりあえず一読してみると元気付けられる場合が多いのではないかと感じる。
『・・・・・弱い人が戦って強くなったときには、その人の人生は素晴らしいものになっている。
搾取されている弱い人は、やさしい人が多い。やさしい人が強くなったときには、だれよりも人生の豊かさを味わえる人になっている。
はじめから強くて、恵まれた人間環境で生きてきた人よりも、はるかに豊かな感情になっている。洗練された豊穣な人生が待っている。
それだけのものを味わうためには、それだけに苦しみや不安を乗り越えなければならない。
乗り越えた苦難の量だけ豊かな人生になる。』
《感想》
自分がどのような人間であるにせよ、
自分も身近な人も皆、
豊かな人生を送れたらいいなと思う。
Posted by ブクログ
なぜ、人に甘えられないのか、なぜ、弱点を見せられないのか、なぜ、自分を偽ろうとするのか・・・
良い人顔をして、誰にでも好かれようにする人の心理
プライドが高く、自分の良いところだけを見せようとしている心理
従順になってしまう人の心理など、私にあてはまるところがいくつもあり、胸に突き刺さる言葉が多々ありました。
中でも、「他人との距離を置き、信用しないのは、誰かに守られた経験が少ないから、自分で自分を守るしかない」という見解は、まさにその通りでした。
それと同時に、私は誰かに頼ることもあまりないと感じたので、少しぐらい頼っていいんだと、気が楽にもなりました。
人の心理という、確実に答えがあるわけではないことを断定的に、自信を持って述べている著者を尊敬します。