あらすじ
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「心理的安全性」はチームに健全な衝突を生み出す機能で、組織力を高める現代ビジネスの必須スキル。本書では、組織やチームの力を底上げし、急成長させる方法を知識ゼロでも実践できるようにイラストでやさしく紹介!
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Posted by ブクログ
著者は、産業・組織心理学、社会心理学を専門としている、立命館大学スポーツ健康科学部教授の山浦一保氏。
まずは、心理的に安全な状態とはどういうことかを、提唱者であるエイミー・C・エドモンドソン教授よりまとめています。
単なるアットホームで仲良しの職場ではなく、同じ目的のためにメンバーが切磋琢磨し、対立するかもしれない意見も出して議論を交わし、良いより結果を導き出す環境であると記載されています。
また、ネットで検索しても出てこないので、Googleの『プロジェクト・アリストテレス』をもとにして山浦氏オリジナルで作成された?のかと思うのですが、p.17には図:チーム力を上げるピラミッドがあり、チーム全体の学習力が促進される土台が何なのかが良く分かります。
P.34-35にある、心理的安全性が低いと、不正や隠ぺいが行われることを示した内容や、p.52-53にある、エドモンドソンが考案した心理的安全性を測定するアンケートについて、組織の現状を知るために、多くの企業に知ってほしいことだと思いました。
p.78からの、個人が企業に参加する動機・パーパスを話す価値デザインにおける、p.80の『価値観の棚卸しワークショップ』『ライフラインチャートづくりは素晴らしい手法だと思います。やってみたいです。
他にも、リーダーがどのようなことに気を付け、どのように行動すればいいかについては、40ページも内容があり、ここだけでも大変参考になります。
加えて、本を買ったときは予想していなかったのですが、心理的安全性にまつわる諸概念、例えば『愛着理論(=心理学)』『組織論(=社会学ほか)』『共感デザイン・価値デザイン(=経営学:斉藤徹氏)』『ホールネス:フレデリック・ラルー』など多くの概念が分かりやすく取り上げられています。この本をきっかけに、専門的な学びの意欲につながりました。