【感想・ネタバレ】本物の読書家のレビュー

あらすじ

書物への耽溺、言葉の探求、読むことへの畏怖。

群像新人文学賞受賞作『十七八より』で瞠目のデビューを遂げた、
新鋭にして究極の「読書家作家」乗代雄介による渾身の中編集、ついに文庫化。

表題作のほかに「未熟な同感者」を収録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「本物の読書家」と「未熟な同感者」の二篇収録。

相変わらず難解。でも個人的には「読んでて分からないけれど楽しい」作家さんでもあります。話として面白かったのは「本物の読書家」で好きなのは「未熟な同感者」でした。「未熟な同感者」は少し百合ですね。

「本物の読書家」
老人ホームに入る大叔父上に最寄り駅まで同行する主人公は大阪弁の読書家と相席になる。川端康成の『片腕』が出てきます。既読で良かった…。
主人公の自意識過剰っぷりに「ちょっと落ち着いて」と言いたくなりました(笑)

『ロリータ』を2月に読む予定なので楽しみです。

「未熟な同感者」
こちらは頻繁に引用されるサリンジャーをまったく読んでいないので内容理解は今ひとつどころではなかったです(汗)大学生4人の仲いいんだか良くないんだかあやふやな関係性が良かったです。

書くことと読むこと、書き手と読み手の在り方が書かれている部分が難解ながらも面白かった。

著者の『皆のあらばしり』と今回の「本物の読書家」に出てくるコテコテの大阪弁口調のおっさんというのが私はどうにも苦手で…。関西に生まれ育ち、50年近く生きていてここまでコテコテの関西弁を使う人に出会ったのは2回だけ。呼びかけに「あんさん」を使う人には出会ったことがないです。漫才っぽく聞こえてしまいます(;´∀`)

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2023年02月02日

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