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Posted by ブクログ
雑誌記事で知り、即購入。 時代を作った名物編集者、輝く部分と闇の部分・・・、気遣いの女性。 21世紀の現代には登場し難いキャラクターかとも思う、でも最後は人間性ですよね!
追記
読み終わって、もう2度と出てこないタイプの編集者なのかも!? と感じた。 賛否両論だろうが誰しもが彼女の”熱意”には納得(畏敬の念)していたはず!
Posted by ブクログ
かつて平凡出版が出していた娯楽誌「月刊平凡」に折笠光子という名物記者がいた。名前の「笠」とガサツとを掛けて「ガサコ」と呼ばれていたその人は、橋幸夫、舟木一夫、森田健作、南沙織、野口五郎、森昌子、山口百恵、近藤真彦、堀ちえみといったスタアたちに慕われた……というとスゴイ人物のようだが、本書を読むかぎり、きっと小心で古風で真面目な女性だったんだろうなと思う。錚々たるスタアが慕っているのだが、次代に残すほどの仕事をしたわけでもない。ガサコその人は、ひたすら非日常の世界に生きるスタアたちの癒し役だったということなのだろう。だから、慕われはしても仕事では名を残さなかった。古き良きスタアと社会の関係で生きた人だから、仕事だけとっても後半生はつらかっただろう。宝くじなど運のツキがよかったという逸話もあるが、57歳でがん死ということも含めて、総じていえば平凡な幸せを味わえたわけではない。
この本、タイトルからはすごい人のようだが、実はそれほどでもない。でも、それでいてこの本ができてしまうところが、やはりガサコさんが慕われた人物だった証だということなのだ。
個人的には「月刊平凡」休刊後のガサコの仕事ぶりをもっと書いてほしかった。途上の不遇ではなく、華やかな毎日の後の10年近くの不遇をどんなふうに感じ、仕事していたのだろうかと気になる。