【感想・ネタバレ】リリアンと燃える双子の終わらない夏のレビュー

あらすじ

リリアン28歳、人間嫌い。自己肯定感はかなり低め、将来への希望もない。1995年、春の終わりに、そんなリリアンのもとに友人のマディソンから手紙が届く。おもしろい仕事があるので、彼女の暮らすお屋敷まで来てほしいという。それで、頼まれたのは10歳の双子のお世話係。なりゆきに任せて引き受けたけれど――子供たちは興奮すると〈発火〉する特異体質だった!? 全米ベストセラー作家ケヴィン・ウィルソンが涙と笑いで〈リアル〉に描く、ほろ苦い愛情と友情の物語。ニューヨーク・タイムズ紙、ワシントン・ポスト紙、USAトゥデイ紙、タイム誌、ピープル誌ほか、10の全米主要メディアが年間ベストブックに選出!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

原題 (NOTHING TO SEE HERE) とは全然違う邦題、しかもタイトル自体がネタバレ。何かあると発火して燃え上がる病気があるのかと真剣に検索しそうになるくらい自然に本を読むことができた。
燃える双子に愛情を持てない(できれば遠くに追いやりたい)父親ジャスパー、できるだけ事をうまく納めたい継母マディソン。双子の世話をするうちに双子を引き取りたくなっていくリリアン。物語に簡単に引き込まれていき、あっという間に読み終わった。リリアンとマディソンの関係が面白い。

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2024年10月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。

リリアンの自虐的なところと観察眼が良かった。わざわざ口に出さなくても、心で思う気まずさが良い。

マディンソンとの関係も良かった。マディンソン大統領になって欲しいな。
ジャスパーはクズくて良かった。本人はクズだと自覚してないクズ。ジェイン・オースティンの小説に出てきそうなクズ。

子達は聡明で良かった。愚かではない。
その気になれば、火をつけまわって、社会を混乱に陥れられる能力だし、良い能力でもあるけど、コントロールがな、難しいよな。
発火能力。障害であり、個性であり、問題であり、自然なものだなと感じた。

海外翻訳本は、読みにくいものにあたってて、億劫だったけど、これは批判的で面白かった。

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2022年12月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

めっちゃ可愛いな!どいつもこいつも。

発火する双子ってだけですでに面白いのに、双子以外も実に魅力溢れる登場人物たちで楽しかった。
リリアンから見た人物評もユーモア溢れる表現で面白い。カールやジャスパーですら多面的に描かれると可愛い。なんかこう、とても素敵な物語を読んだなという感覚。
発火するけど、まぁなんとかなるんじゃない?と思わせるリリアンの語り口が頼もしくて、でも甘くみてて、そのユルさというか、総じて可愛いよみんな。色々ままならないけど、まぁなるようになるよね。

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2022年08月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『人体自然発火現象の対処法を知りたい人へ…いないか』

なにこの面白さ!!!世界中の不幸をすべて背負い込んだようなリリアン。ひょんなことから燃える双子のお世話をすることに… とにかく、読んでいてリリアンが可哀想でしかないけど、文句をブツブツ言いながらも双子のために頑張る姿に、ついつい応援に力が入る!いや〜、面白かった!

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2022年08月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いかにも映画化されそうな、不遇を切り抜けそれぞれのハッピーエンドを手に入れる系の物語。
不遇とはいえ経済的には安定が確保されたどん底とまではいかない環境、これまでほったらかされていたから見出されていなかったけど実はこれこれ然々の才能あり、みたいな都合の良さが鼻につく部分もあるのだが、やっぱり前向きに道を切り開いていく物語は気持ち良い。

タイトルがキャッチーな割にどんな物語なのか想像がつかなかったが、蓋を開けてみれば実はそのまんま。
かつては今ここにいる場所から抜け出してやろうと全力で人生に立ち向かっていたが、一度のトラブルからレールを外れ(戻ったと言うべきか)、マリファナ片手にくすぶる日々を送るリリアン。
とある夏、燃える双子ベッシーとローランドの2人の家庭教師をする役目をかつての親友マディソンから持ちかけられる。

燃える?
そう、比喩とか表現としてではなく、その双子はストレスが掛かり気持ちが昂ると本当に燃えるという。
えー、まさかのSF的設定!?

と思ったけど、読み進めていくうちに、その不自然を自然に溶け込ませている感じ、かと言ってそれなくして物語が成り立たない感じが凄くうまーく用いられているなぁと感心。
双子はマディソンの夫で国務長官候補のジャスパーの前妻の子どもなのだが、前妻が亡くなったことにより引き取ることに。
その特質ゆえに奇異な目を向けられたり、異質なもののように扱われることが多い双子だが、リリアンの受け入れ力がとにかく気持ち良い。
普通ならキレたり、投げ出したりするところをぐっと堪えて最善を探る。
堪えるだけが最良だとも思わないが、この姿勢は一考の価値あり。
そして、そのガス抜き的役割がスポーツ(本書の場合はバスケ)というところもいい。

夏の間だけ面倒を見ることになっていたリリアン。
幾度となく繰り返される双子との会話が印象深い。

「夏が終わるまで、あとどれくらいある?」
「まだまだあるよ」

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2024年08月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公の性格や口調が好きで人が燃えるというリアルじゃありえない描写があるところ、どの人物もキャラだっているところから是非早く映画化して欲しいストーリーでした。良かった。

無愛想だけど優しいところもあるカールが推しです。主人公とカールがくっついて欲しいと思いながら読んだが真逆というか、。「ああ、だよね〜」な主人公の好みに少し勝手にがっかりしてしまった。笑

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2024年01月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とっってもよかった……。映画化しないかな。
夏がいつ終わるのか何度も確める双子が愛おしい。大事にしたい一冊になった。

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2023年09月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ジャスパーとかマディソンとかコイツ絶対嫌なヤツでしょと思いきや、ところどころで人間らしいところとか必死に頑張ってる部分を見せられるので、最終的に嫌いにならなかったところがすごい。カールは話が分かりすぎる男だった。

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2022年12月07日

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