あらすじ
奇妙な文様が刻まれている魔偶――土偶の骨董――は、所有する者に福と禍をもたらすという……。
大学を卒業して三年目の春を迎えた刀城言耶は、その話を聞いて旧家の屋敷を訪れた。
そこには魔偶に興味を持った者たちがすでに集っていた。
表題作の他、『妖服の如き切るもの』『巫死の如き甦るもの』『獣家の如き吸うもの』、さらに、これまで文庫化されていなかった『椅人の如き座るもの』を収録した中短篇集。
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Posted by ブクログ
刀城言耶シリーズ10冊目。短編だと3冊目なのかな。
いつも通り三津田先生は面白い、安定している。
刀城言耶…というより三津田先生は『合理性を突き詰めた上で、それでも残る不可思議こそが怪異』というスタンスなんだろうな。物理波失多シリーズとかもそんな感じだし。
「妖服」とか「魔偶」とかってのは、一応創作……で良いのだよね?三津田先生の民俗学的説得力がありすぎて、フツーに信じちゃいそうになるんだけども。
個人的には「巫死」がトリックも含めてお気に入り。刀城言耶シリーズは割りとこの手のトリック多いんだけど、やっぱり騙されてしまうあたり僕も学習しねぇなぁ、とかなんとか。
「巫死」で家の5人+不二夫で6人、つまり六道を象徴してるのかな?とも思ったり。まぁここらへんはもうこじつけレベルですが。色々妄想するのは楽しいなぁ。
Posted by ブクログ
刀城言耶シリーズ 短編。
どれも推理小説デミステリーしてて満足するし、このシリーズでずっと登場する編者の祖父江しのとの出会いが描かれていて物語としても面白かった。
星5にしなかったのは、短編集なので全体の印象が薄くなってというか、読み切ったという満足感に欠るので4つにした。