【感想・ネタバレ】GIGAスクール・マネジメント ー「ふつうの先生」がICTを「当たり前」に使う最先端自治体のやり方ぜんぶ見た。のレビュー

あらすじ

GIGAスクール構想により、いよいよスタートした児童生徒1人1台への端末導入。文部科学省の調査では97.6%の自治体で、20年度内に端末の導入を完了しました。一方で、学校現場からは、ただでさえ多忙な中、端末導入に対応しきれていないという先生方の声も聞こえてきます。

そんな中で参考にしたいのが、熊本市教育委員会の先駆的な取り組みです。同教委は、2016年に起きた熊本市地震の復興を担う人材を育成するという目標を掲げ、2018年度からiPadの導入を開始。2020年にコロナ禍で全国の学校が一斉休校した際には、学校と家庭の端末を駆使して、オンライン授業を実現しました。熊本市のICT整備率は2017年度までは20政令指定都市中19位という状況だったことから、一連の出来事は教育界で「熊本市の奇跡」として一躍有名になりました。

現在、熊本市では、「ふつうの先生」が、ごく「当たり前」に、端末を気軽に利用しています。ICTが「苦手」で「嫌い」だった先生が、授業で「イキイキ」と活用しているようなケースもゴロゴロ転がっています。

通常、学校教育の事例集は「学習指導案」が掲載され、体裁も「横書き」です。でも、本書には指導案は一本も載っていませんし、体裁も「縦書き」です。加えて、教育書としてはかなりライトな構成になっています。それは、「読み物」としてサクサク読み進めてもらい、読み終わった後に「これならできそう」「やってみようかな」と思ってもらうような本を目指しているからです。

全国には、1人1台の端末が導入されることに、煩わしさや不安を感じている先生もいることでしょう。初めてのことですから、当然です。そんな方は、ぜひ本書を読んでみてください。きっと「なあんだ。そんなことでいいのか」と肩の荷が下りると思います。

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Posted by ブクログ

1人1台タブレットの活用に成功した熊本市の例を、教育委員会、管理職、ミドルリーダー、ICT支援員のマネジメントについて紹介している。成功の鍵は、ICT支援員であると感じた。

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2021年12月11日

Posted by ブクログ

久しぶりに仕事に関する本を読んだ。
いつも悩む。どうすれば相手に気持ちをわかってもらえるだろう。
どうすれば、みんなこれが楽だ!と知ってもらえるだろう。
なんで、知りたいと思わないのだろう。

こんな悩みが少し軽くなり、なーんだ。まずは見守りながら、時々タネを撒いてみようと思いました。

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2021年08月11日

Posted by ブクログ

「教育委員会が本気出したらスゴかった」の続編的な本。イラストや写真が多用され、文章の大切な所には既にマーカーによるラインが引かれていて、するする読めました。実例が豊富に紹介されているので、これからICTを使わざるを得ない教員には参考になると思いました。

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2021年10月09日

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