あらすじ
希代の咄家・橋鶴が最期までオチをつけてオッチンだ。今宵は弟子たちが集まる通夜だけに艶っぽい逸話(エピソード)も飛び出す無礼講。笑って死ぬか、死ぬまで笑うか、どっちもどっち? 粋でホロリとさせる咄家模様を描く『寝ずの番』3部作ほか、読み出したら止まらない、Hで笑撃的な“らもテイスト”満喫の短編集。
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Posted by ブクログ
「おれの人生は破れている。その破れ目の中にアルコールがすいすいと入っていく。もしできることなら、その破れ目におれ自身を放り込んでみたい。どんな気持がするだろう。」
「たいせつなあずかりもののよそさまの子だ。だから余計にぐちゃぐちゃにいじめて、多少なりとも変形させて返してさしあげるのが礼儀というものだろう。」
らも節バリバリです。
なかなかお下品、お下劣なエロネタ盛りだくさんなのですが、それがまた上質、一級品の上手さなのがずるいです。
たとえば「ブンガチャッチャ節」……これは、人間椅子(バンド)に新調きゅらきゅきゅ節という曲があり反応したのですが。
「♪いれていれてよ ぬれて待ってんの
キュッキュキュー、キュッキュキュー
黒い大きなその傘に
あ、ブンガチャッチャブンガチャッチャ♪」
気になったので調べましたら、元々口承されてきた作曲者不詳の採譜で猥歌とのことでした。ひとつ、お利口さんになれました。(笑)
お下品でいえば、ここでは書きませんが、軍艦マーチの替え歌が最高でした。爆笑です。
広告制作をされていたらもさんならではの視点がないと書けないようなお話もあり……、本を読んで面白いのは、執筆者その人の職業柄、生き方、人柄が出てる視点でのものの見方が新鮮だからなのかな、と思いました。
落語に関してはさっぱりなのですが、読んで少し興味が湧きました。
ポッカァーンとか、仔羊ドリーとか、もう、すごいですよ。
おすすめです。