あらすじ
タカハシさんの不思議な東京案内。六歳のとき、親に連れられ「夜逃げ同然」でやってきた東京。この大都会で引っ越しを数十回繰り返した作家は、コロナ禍の二年間、自身の思い出や土地の記憶をなぞるかのように歩き回った。御茶ノ水で学生運動に身を投じた青春を語り、新国立競技場で戦時下の学徒壮行会を想う。新宿では都知事選下の都庁を訪れ、新トキワ荘では赤貧の少年時代を回想する。ジブリ美術館で宮崎駿との、渋谷川で庵野秀明との交友を懐かしみ、皇居では昭和天皇のもうひとつの人生に思いを馳せる。読む人それぞれの「TOKI(時)」を思い起こさせてくれる、「極私的」東京探訪記。
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Posted by ブクログ
現在の東京とは別に人それぞれの東京の思い出がある。作家が回想する私的東京探訪記。
御茶ノ水文化学院、国立競技場、東京都庁、上野動物園、明治神宮、トキワ荘、ジブリ美術館、渋谷、皇居。
それぞれ単発のエッセイでありどこからでも楽しめる。
文体としては関川夏央に似ているがもう少しあっさりした文体。
サラッと書かれているが、筆者の夜逃げ、少年鑑別所経験などプロフィールで述べられていない詳細が気になる。
Posted by ブクログ
コロナ禍に東京を巡り、時代を遡り考察する。
コロナ禍の東京、ちょっと前に東京、昔の東京、TOKIO日本を知ることができる。
著者の生い立ちをあらためて知ることにもなる。
失われたもの、知っているものもあれば全く知らないものも。