【感想・ネタバレ】壜詰の恋のレビュー

あらすじ

砂丘でめぐり会い、めくるめく一夜をともにした気高い美女は、翌朝姿を消してしまった。そして枕元には香水のびんが……。それ以来、わが部屋にこの香水の匂いをまきちらすとき、かならずあの美女がそっとあらわれ、熟れた身体をひらいてくれるのだ。「奇妙な味」の小説の名手のブラック・ユーモア秀作集。

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Posted by ブクログ

これまた初期の方の亜刀田高さん作品。
安定感半端ないですね!
やっぱりこの人の書く小説は何度も読んでしまうと絶対にオチはわかるのですよ。が、オチがわかってだからなんだー!バリバリこの人の本質はそこではないんですよね。星新一さんの小説はなかなか読み進めてもオチは読めない作品が多かったりしますが、わかりやすいオチが大体です。一番嫌だなぁって思わされるオチにすれば、大体この人のオチです(笑)
でもそこが問題ではなく、この人の作品の中の狂気の中の美しさ。これが一番私が好きな点なんですよね。この作品の中でもそう言う意味では、オチがタイトルと一行目を呼んだ瞬間にわかった、『冷たい関係』恐ろしい作品でしたね。ただ、最後らへんにある三行はシンプルながらに本当に美しい、と口に漏らしてしまう始末。でも一番今回恐ろしいのは『夫婦の関係』これは・・・数ある亜刀田高さん作品の中でも恐ろしいオチだと思います。ゾワゾワ、って気持ち悪いって嫌悪感。でも・・・心惹かれるこの感じ。

あー亜刀田高さん大好きですねー!(結論)
ぜひ読んでみてください。昭和の作品なので古いですがw

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2012年09月07日

Posted by ブクログ

奥付は昭和59年2刷。当時高校生の自分が読むには艶っぽい短編集だったな~。ブラックな結末は著者の真骨頂。行きずりの恋を思い出す香水。しかし、大量生産された後の現実は……。印象的な表題作。「夢の街」で繰り返されるであろう苦学生とその成れの果ての男の運命。「魔除け」の不倫関係の思いもよらぬ解消方法。なんとも大人の小説だった。巻末の著者自身による作品解説も良かった。

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2024年01月25日

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