あらすじ
砂丘でめぐり会い、めくるめく一夜をともにした気高い美女は、翌朝姿を消してしまった。そして枕元には香水のびんが……。それ以来、わが部屋にこの香水の匂いをまきちらすとき、かならずあの美女がそっとあらわれ、熟れた身体をひらいてくれるのだ。「奇妙な味」の小説の名手のブラック・ユーモア秀作集。
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Posted by ブクログ
これまた初期の方の亜刀田高さん作品。
安定感半端ないですね!
やっぱりこの人の書く小説は何度も読んでしまうと絶対にオチはわかるのですよ。が、オチがわかってだからなんだー!バリバリこの人の本質はそこではないんですよね。星新一さんの小説はなかなか読み進めてもオチは読めない作品が多かったりしますが、わかりやすいオチが大体です。一番嫌だなぁって思わされるオチにすれば、大体この人のオチです(笑)
でもそこが問題ではなく、この人の作品の中の狂気の中の美しさ。これが一番私が好きな点なんですよね。この作品の中でもそう言う意味では、オチがタイトルと一行目を呼んだ瞬間にわかった、『冷たい関係』恐ろしい作品でしたね。ただ、最後らへんにある三行はシンプルながらに本当に美しい、と口に漏らしてしまう始末。でも一番今回恐ろしいのは『夫婦の関係』これは・・・数ある亜刀田高さん作品の中でも恐ろしいオチだと思います。ゾワゾワ、って気持ち悪いって嫌悪感。でも・・・心惹かれるこの感じ。
あー亜刀田高さん大好きですねー!(結論)
ぜひ読んでみてください。昭和の作品なので古いですがw