【感想・ネタバレ】太平記鬼伝―児島高徳のレビュー

あらすじ

五流山伏・児島高徳は、隠岐島に流された後醍醐天皇を脱出させることに成功する。高徳は、立川流の文観上人から、“螢惑星”という世に風雲を巻き起こす相があるといわれ、それは足利尊氏にもあるといわれた。 やがて後醍醐天皇は尊氏に追われ、南朝を起こす。高徳は、後醍醐天皇への信義を貫き、度重なる誘いにも動ぜず、尊氏と戦い続けた。北畠親房、楠木正成らの名将が活躍した南北朝時代の、知られざる人物の苛烈な生涯を描く。

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Posted by ブクログ

鎌倉末期から室町初期の南北朝時代に南朝方の軍師として活躍した児島高徳。配流されていた後醍醐天皇の隠岐脱出を実行するも、御門は鎌倉幕府を裏切り倒幕した足利尊氏に信を置く。義を捨て利に転んだ行いに承伏できない高徳は新政権からは距離を置き、建武の新政では十分な論功行賞を得ることができず、境遇の近い護良親王と関係を深める。徐々に対立し始める後醍醐天皇と護良親王。足利尊氏の野心。足利兄弟の対立。四国、九州、北陸、信州と舞台を変えながた南朝方として最後まで戦い抜いた児島高徳の太平記を描く。
火坂雅志らしい文学性と史実と想像の融合。心を駆り立てる物語進行に夢中になり、気づけば数時間で読破していた。

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2021年04月18日

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