【感想・ネタバレ】壁とともに生きる わたしと「安部公房」のレビュー

あらすじ

不自由で理不尽な社会で、心涼やかに生きるには?

自由に生きれば欠乏し、安定すれば窮屈だ。どうしようもなく希望や理想を持っては、様々な”壁”に阻まれる――。そんな私たち人間のジレンマを乗り越えるヒントは、戦後日本のカオスを生きた作家・安部公房にある!「マンガ家・ヤマザキマリ」に深い影響を与え、先の見えない現代にこそその先見性が煌めく作家の「観察の思考」を、著者の視点と体験から生き生きと描き出す!(NHKEテレ「100分de名著」2022年6月放送予定「安部公房 砂の女」に講師出演決定)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

人間の負の側面、社会の負の側面に、きちんと目を向けられているのか。
これを知っている人と、知らないでいる人とでは、思考や選択のベクトルが全く変わってくるのではないかと思う。
ヤマザキさんの人間・社会を見る目は鋭いな、と思うがフィレンツェでの極貧期に安部公房に出会いどっぷりと浸かったことが、表層的なことだけでなくその裏にあることに思考を巡らせることに繋がったのではないかと思う。
現実を生きる力をくれる文学が好きだ。
私自身は青春期には安部公房には出会わなかったのだけれど、人間の弱さや社会の厳しさを突き付けてくる文学に出会い、自分を省みることができた。青春期の良き文学との出会いは大切だなと思った。

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2024年02月04日

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